...奥床しい門構えの家だった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...一つとして若殿様の奥床しい御思召(おおぼしめ)しのほどが...
芥川龍之介 「邪宗門」
...品があって奥床しい...
上村松園 「京のその頃」
...解かないでおく方が何だか奥床しい気がするじゃございませんか」...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...はるかに奥床しいところがある...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...それが云うに云われない奥床(おくゆか)しさを覚えさせる」と云うような奇抜な意見さえあるのだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...遠石八幡宮参拝、奥床しく尊い...
種田山頭火 「行乞記」
...それほど由緒(ゆかり)のない建築もまたはそれほど年経(としへ)ぬ樹木とても何とはなく奥床(おくゆか)しくまた悲しく打仰(うちあお)がれるのである...
永井荷風 「日和下駄」
...いかにも奥床しく白井の眼に映じた...
永井荷風 「来訪者」
...神尾主膳とは違って奥床しいところのある人だと思わせられる心持になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがて一年あまりも持ちつづけられた奥床しさを今もなつかしく思う...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...お窘(たしな)みの程も奥床しい...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...なにやら奥床しい...
久生十蘭 「奥の海」
...ちょっと奥床しい色合いというものだろう...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...奥床しさ全く比較にならないが...
山本笑月 「明治世相百話」
...昔の東京の眺めは何となく奥床しいところがあった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...母の方は奥床しいどころでなく真剣に嫌がっていたようでした...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どこともなく奥床(おくゆか)しい別の匂いがして来るようであるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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