...一つとして若殿様の奥床しい御思召(おおぼしめ)しのほどが...
芥川龍之介 「邪宗門」
...品があって奥床しい...
上村松園 「京のその頃」
...別段説明を聞かないでも解(わか)るほど露骨であって詩人の奥床しさを欠いておる...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...安い方を望むとは何という恬淡(てんたん)で奥床(おくゆか)しい人柄でしょう...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...その絵は覚束ない弱い光りを受け留めるための一つの奥床しい「面」に過ぎないのであって...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...まことに奥床しいかをりである...
種田山頭火 「其中日記」
...憤然として奥床しく...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...過ぎ行く舟の奥床(おくゆか)しくも垂込(たれこ)めた簾の内をば窺見(うかがいみ)ようと首を伸(のば)したが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...いかにも奥床しく白井の眼に映じた...
永井荷風 「来訪者」
...大湾(おおのた)れで錵(にえ)と匂いの奥床(おくゆか)しいこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥床(おくゆか)しいとも歯痒(はがゆ)いとも見ている人もありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかにも奥床しいところのあるのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...十分(じゅうぶん)の美を奥床(おくゆか)しくもほのめかしているに過ぎぬ...
夏目漱石 「草枕」
...奥床(おくゆか)しくも自(みずか)らを卑下(ひげ)している...
夏目漱石 「草枕」
...また品がよく奥床(おくゆか)しかったから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...非常に奥床しかった...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...この平凡な景色が何となく奥床(おくゆか)しく見える...
正岡子規 「病牀六尺」
...奥床しさ全く比較にならないが...
山本笑月 「明治世相百話」
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