...奥床しい門構えの家だった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...解かないでおく方が何だか奥床しい気がするじゃございませんか」...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...奥床しく諷詠するようになります...
高浜虚子 「俳句への道」
...奥床しい構えであった...
谷崎潤一郎 「少年」
...遠石八幡宮参拝、奥床しく尊い...
種田山頭火 「行乞記」
...(本紙の社長、前田氏は、よかったよ、と、云っていたが、らしいと疑問にしておくのは、文筆業者の、奥床しさ、というものである)だが、前篇がよかったからとて必ずしも後篇もいいとは云えない...
直木三十五 「大阪を歩く」
...座敷の床(とこ)の間(ま)にその家伝来の書画を見れば何となく奥床(おくゆか)しく自(おのずか)ら主人に対して敬意を深くする...
永井荷風 「日和下駄」
...神尾主膳とは違って奥床しいところのある人だと思わせられる心持になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...またその方が奥床(おくゆか)しいのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...謙遜の奥床しさもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがて一年あまりも持ちつづけられた奥床しさを今もなつかしく思う...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...何んとなく奥床しいもの...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...語り口の奥床(おくゆか)しいのに打込んで...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...また品がよく奥床(おくゆか)しかったから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...斯んな奥床しい小間使ひが...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...ちょっと奥床しい色合いというものだろう...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...昔の東京の眺めは何となく奥床しいところがあった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...どこともなく奥床(おくゆか)しい別の匂いがして来るようであるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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