...タランテラ踊の音樂の一小節を奏でる)ヘルマー (入口の處に立止る)おや?ノラ 私最初にあなたとお浚(さら)ひをしておかなくちや明日踊れませんもの...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...居酒屋の美少年がリュウトに奏でる聖なる舞曲にいま恍惚としているかと思うと...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...谷から谷へ枝から枝へ飛び移って啼く鳥の心を隠約(いんやく)の裡(うち)に語っている生前彼女がこれを奏でると天鼓も嬉々(きき)として咽喉(のど)を鳴らし声を絞(しぼ)り絃の音色と技を競った...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...そしてまた時々曇つて竹の葉がこゝろよいしらべを奏でる...
種田山頭火 「其中日記」
...文学に於ける世界観と方法との両者の最も著しい音色を奏でる鼓膜なのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...下手な音楽家の奏でる音は...
豊島与志雄著 「球体派」
...しかし木之助の奏でる胡弓を...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...忘れ果てたあの懐しい情歓を奏でるのだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...にぎやかな交響楽を奏でる...
火野葦平 「花と龍」
...フルートの奏でる五つの音は...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ヴアヰオリンを奏でるのを楽しみにしてゐた者だつたが...
牧野信一 「小川の流れ」
...お父さん……」私が奏でる横笛と私の妻君が弾奏する手風琴に伴れて...
牧野信一 「酒盗人」
...あなたはまたE線を繋ぎ直した赤外や紫外や緑外を超えたその他一切の地下の光線をこだわりなく貫く無絃の琴をわれ/\は自らの内に奏でることを宣言するのに...
槇村浩 「森山啓に」
...ビビイは自作「夢想」をやわらかに奏でる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...自由に奏でる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...人間の血液が奏でる最高な愛熱と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...詩として奏でるよりほかに...
吉川英治 「随筆 新平家」
...レムブルグ美容院の舞踊場の楽隊の奏でる哀悼歌に合唱して...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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