...僕が入院しているのを奇貨として...
海野十三 「心臓盗難」
...旧自由党員は奇貨措く可しとしてこれを共和演説と誣い...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...しかもそのガルボはこの情事を嗅ぎ付けたのを奇貨措(お)くべしとして...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...けだしこの問題たるやベルリンの権謀政治家は奇貨失うべからずとしてこれを注目し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...すなわちそのもっともなる奇貨をばかのローマのカルタゴにおけるがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...而して露國は此の事變を奇貨として滿洲を占領せむとするの色ありしを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而して一方に於ては自由党の権力均分論を奇貨とし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「二人ハ奇貨措クベシトナシ」なんど言ふ語句と...
永井荷風 「来訪者」
...奇貨(きくわ)おくべしと竹馬(たけうま)の製造(せいざう)を手(て)はじめに...
樋口一葉 「曉月夜」
...それを奇貨として...
火野葦平 「花と龍」
...曩(さ)きに奇貨(きか)とし重んじたる彼(か)の敵国の人物を目(もく)して不臣不忠(ふしんふちゅう)と唱(とな)え...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...外商これを奇貨とし...
南方熊楠 「十二支考」
...大賈因能処奇貨...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それは道士等(どうしら)が王室の李(り)姓であるのを奇貨として...
森鴎外 「魚玄機」
...その作るところに詩趣あるやうにおもはるゝを奇貨として人を欺き...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...格別これを奇貨として引き上げようとした地主はなかったらしい...
柳田国男 「雪国の春」
...奇貨おくべしというので大倉喜八郎の牛缶に傚(なら)って...
夢野久作 「近世快人伝」
...奇貨(きか)措(お)くべし...
吉川英治 「私本太平記」
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