...老子みずからその奇警な言でいうに...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...構想が奇警(きけい)で他人の真似のできないものがあった...
田中貢太郎 「嬌娜」
...べら/\と奇警な冗談を止め度なく喋り出す時が彼の生命で...
谷崎潤一郎 「幇間」
...其の語を行ること奇警なるは大隈伯の妙処なり若し夫れ談論滔々として竭きざるの概に至ては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...所々に奇警な観念がこもっていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしはその着眼の奇警にして...
永井荷風 「枯葉の記」
...十万坪の別荘を市の東西南北に建てたから天下の学者を凹(へこ)ましたと思うのは凌雲閣(りょううんかく)を作ったから仙人(せんにん)が恐れ入ったろうと考えるようなものだ……」聴衆は道也の勢(いきおい)と最後の一句の奇警なのに気を奪われて黙っている...
夏目漱石 「野分」
...彼は迂濶の御蔭(おかげ)で奇警(きけい)な事を云ったり為(し)たりした...
夏目漱石 「明暗」
...ダ・ヴィンチでもいいそうな事だあね」「なるほど奇警には相違ないな」と主人は半分降参をした...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ただわるく滑(なめら)かでぶるぶる振(ふる)えているばかりだ」主人はこの奇警(きけい)な比喩(ひゆ)を聞いて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...人間(にんげん)という言葉の奇警で力強い表現に存するのだから...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...菊田って男の奇警な頭には舞台へ出てゐて時々ふき出したくなる程感心することがある...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...奇警なるものを見ればすなわちもって邪道となし卑俗となす...
正岡子規 「俳人蕪村」
...奇警なるものの野卑に陥りやすきはもとよりしかり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...必ず斬新(ざんしん)奇警(きけい)人を驚かすに足る者あり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...われらをして言はしめば歌を詠むには優美にも詠め、雄壮にも詠め、古雅にも詠め、奇警にも詠め、荘重(そうちょう)にも詠め、軽快にも詠めといはんとす...
正岡子規 「人々に答ふ」
...こいつはなかなか奇警だ...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「杖無くてもありぬべき顔つきを」という奇警なる一文章によって熟知せられる...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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