...小さな洗面器による溺死(できし)という奇矯性に面白さがある...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...(後の二例は窓半開または隙間のある密室にも属する)この項で最も巧妙なのは別項「奇矯な着想」にしるした太陽と水瓶の殺人である...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...かくて性格の蹂躙は、苦肉又は常套の、苦しき又は尤もらしき、奇矯又は俗流の、理論の権謀の条件となるためのものなのである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...このやや奇矯な言葉にもこういう風に考えれば意味があるだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...奇矯なる言動とを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...奇矯にわたる説に出逢っても...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...あの奇矯な義人の博大な人間愛に比べられた光栄を...
中島敦 「光と風と夢」
...然りと雖地を撰びてこゝに奇矯の一體を添ふるもの...
長塚節 「草津行」
...奇矯な言葉を費やして...
長谷川時雨 「芳川鎌子」
...奇矯(エクサントリック)なさまざまな振舞いも...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼の思いがけない奇矯な話振りや態度と共に...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...どうぞこういう言葉を私がただ奇矯(ききょう)な事を申すようにお思いなさらないで下さいまし...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...久しぶりでかれは奇矯(ききょう)の言葉を弄(ろう)して見せた...
室生犀星 「生涯の垣根」
...海保帆平が奇矯なことを云いだしたので...
山本周五郎 「花も刀も」
...これは私が好んでする奇矯(ききょう)な論法ではない...
夢野久作 「能とは何か」
...奇矯なる快男児でもない...
吉川英治 「三国志」
...高時という奇矯な子ひとりにあった...
吉川英治 「私本太平記」
...というのは奇矯すぎるし...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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