...この不幸なる病人は気息奄々(えんえん)として死したるごとく...
泉鏡花 「活人形」
...気息奄々(きそくえんえん)のハルクほど...
海野十三 「火薬船」
...気息奄々(きそくえんえん)としている河村から聞きだすのが一番いいことだと思われたのに...
海野十三 「地球盗難」
...されど程なく生き返る――北風吹きて奄々の呼吸苦しき勇將を再び生に返らしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...)されど以上述べたるは皆例外の逸品にして吾人の浮世絵なる美術が気息奄々(きそくえんえん)としてしかもなほ容易にその死期に到達せざりしは全くこれら例外なる傑作ありしがためなるを知る...
永井荷風 「江戸芸術論」
...氣息奄々たる樣(さま)でとつつきの一軒に匍ひ込む...
中島敦 「盈虚」
...気息奄々(えんえん)というていである...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...文字どおり気息奄々(えんえん)と眠っていた...
北條民雄 「いのちの初夜」
...気息奄々(えんえん)となると...
吉川英治 「剣の四君子」
...気息は奄々とあらく...
吉川英治 「三国志」
...たれの呼吸も奄々(えんえん)と見えぬはなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...奄々(えんえん)たる人馬の息と臭(にお)いが...
吉川英治 「新書太閤記」
...気息奄々(えんえん)と働いていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...奄々(えんえん)として苦しそうな息づかい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...奄々(えんえん)とした息で――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...気息奄々(きそくえんえん)たる原士と堀田伊太夫の死骸が仆れている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...気息奄々(きそくえんえん)な傷負(ておい)の呻(うめ)きが...
吉川英治 「夕顔の門」
...この気息奄々(えんえん)たる雑誌に活を入れる大変化が起った...
蘭郁二郎 「休刊的終刊」
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