...ロザリオ青年としてははなはだ失礼な言い草ですが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...「失礼ながら、わたくしは此処の家へはめったに来たことはないんですが、今日はなかなか品数が出ますな」と、貞之助はいくらかぽうっと来たらしく、色つやのよい顔を光らせながら、「どうも昨今は、酒も料理もだんだん窮屈になって来ましたが、此処の家はいつもこんなに御馳走(ごちそう)が出るんでしょうか」「いいや、そうじゃあないでしょう」と、橋寺が云った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...失礼なあの女のことに至るのです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...失礼な提議があるんですが...
豊島与志雄 「自由人」
...失礼ながらいくらでも...
中里介山 「大菩薩峠」
...失礼ながらお見上げ申しやした...
中里介山 「大菩薩峠」
...根本的に云うと失礼な申条だがあなた方は私を離れて客観的に存在してはおられません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...いったいこういうと失礼なようですが...
夏目漱石 「明暗」
...細君は主人に尻(しり)を向けて――なに失礼な細君だ? 別に失礼な事はないさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...中には失礼なものがあって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...至尊の御身上であっては、その御用心はけだし当然なのでござりましょう」といって部屋を出て行くと、間もなく古風な手提鞄を提げて戻って来、キチンと整頓された隔劃(しきり)の中からウイグ・ニスと毛束を取出し、失礼ながら、といって加十の顎にニスを塗ると、細いピンセットを使って丹念に一本ずつ髯を植え始めた...
久生十蘭 「魔都」
...その顔が何んな風に動くかと……何とも失礼な云ひぶんで申しわけありませんが...
牧野信一 「病状」
...「失礼ながら、ちょっと伺いたいのですが、奥さん...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...ふふ……ずいぶん失礼な生活だわよ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...「少し疲れていて失礼な恰好(かっこう)をしていますから」と言い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...失礼な! 罰が当ります...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...失礼ながら生涯に...
吉川英治 「上杉謙信」
...けれど失礼ながら...
吉川英治 「三国志」
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