...その時分はマダ今ほど夫婦連れ立って歩く習慣が流行(はや)らなかったが...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...夫婦連れのスパイを見かけたが...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...あの荒れの真最中に御夫婦連れの方がお見えになって「小田切の親類の者だが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...初め御夫婦連れで手前方へお見えになりまして半月位御逗留でしたが...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...それから七番の夫婦連れね...
高濱虚子 「續俳諧師」
...例の七番の夫婦連れの使ひ歩きもした...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其後夫婦連れで例の西石垣(さいせき)の千本(ちもと)へお茶漬を一度食べに行つた時も...
高濱虚子 「俳諧師」
...五十嵐は或時夫婦連れで一日家を探しに出歩いて暮方飯を食はずに綿のやうに草臥(くたび)れて歸つて來た...
高濱虚子 「俳諧師」
...月給十五圓で壹圓の雪駄か」「だけれどもあれ位のにして置けば三月や四月は穿(は)けるわ」「それもさうだねえ」其夜夫婦連れで直ちに雪駄を買つて歸りラムプの下で手から手に取り交されて「あの二圓のは本當によかつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...今日は日曜日のお天気で浴客が多かつた、大多数は近郷近在のお百姓連中である、夫婦連れ、親子連れ、握飯を持つて来て、魚を食べたり、湯にいつたり、話したり寝たり、そして夕方、うれしげに帰つてゆく、田園風景のほがらかな一面をこゝに見た...
種田山頭火 「行乞記」
...同宿の若い夫婦連れがあとからはいって来た...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...橋の袂(たもと)で逢った夫婦連れの巡礼...
中里介山 「大菩薩峠」
...金貸を殺したんですぜ――錢形の平次親分が夫婦連れで來たつて外に下手人があるわけはねエ――」「待つてくれよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貸間探しらしい若い夫婦連れが坂の中途にとまって...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...甘い夫婦連れは、見せかけの派手な色彩に眩惑され、あの家のなかに、どんなすばらしい生活があるのだろうと、勝手な想像をしていたが、麻布の家における、わが石田家の日常は、渋谷のバラック生活の伝統をそのままひきついだ、なんの変哲もないものだった...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...」「然し夫婦連れですからな...
眞山青果 「茗荷畠」
...あそこの鉱山の若い夫婦連れと一緒になった...
柳田国男 「故郷七十年」
...幾組かの夫婦連れの中には...
横光利一 「悲しみの代價」
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