...「天雲(あまぐも)の上をかけるも谷水をわたるも鶴(つる)のつとめなりけり」――こう自(みずか)ら歌ったほど...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...光明は闌干(らんかん)として天雲(あまぐも)のあなたに流れ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...浜屋(二五・上)一天雲なし...
種田山頭火 「行乞記」
...きのふのやうに一天雲なし...
種田山頭火 「其中日記」
...何とあたゝかい手紙が――澄太君をし(マヽ)て迎田さんから――ふと思ひ立つて山口へ行く、途上、冬村君に逢ふ、ニコ/\してゐる、その筈だ、今夜が婚礼だといふ、一天雲なし、めでたい/\...
種田山頭火 「其中日記」
...一天雲なくして暑い...
種田山頭火 「其中日記」
...とても好いお天気、すこし風はあるが、一天雲なしで、青空の澄んだ深い色は何ともいへないうつくしさである...
種田山頭火 「其中日記」
...――小春日和のうらゝかさ、一天雲なし、気分ほがらか...
種田山頭火 「其中日記」
...一天雲なし、ほがらかな日である...
種田山頭火 「旅日記」
...あさ日の光りゆふ光りかれとこれとの染め替ふるたくみもよしや天雲(あまぐも)の輕羅のころも花ごろも曳くやもすその紅に詩神の影を君見るや...
土井晩翠 「天地有情」
...日暮風歇みて一天雲翳なし...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...風止んで一天雲を見ず...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...夕方になると一天雲もない空の地平線近くが薄紫色に霞んで...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...天雲も闢(ひら)けるばかりであった...
吉川英治 「三国志」
...一天雲となりながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...天雲を降りて天雲へ帰るがごとく飄々(ひょうひょう)とひょろけつつ五台山へもどっていく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一天雲もなく晴れていた...
吉川英治 「源頼朝」
...駿河(するが)なる沼津より見れば富士が嶺の前に垣なせる愛鷹(あしたか)の山愛鷹の真黒き峰にまき立てる天雲(あまぐも)の奥に富士は籠りつ先づ愛鷹の山が見える...
若山牧水 「村住居の秋」
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