例文・使い方一覧でみる「大願」の意味


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...またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠(ほこら)を遙拝(ようはい)して...   またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝しての読み方
饗庭篁村 「良夜」

...かねての大願を成就したことでおぢやれば...   かねての大願を成就したことでおぢやればの読み方
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」

...彼を驅りてこの問題に向はしめた動機の中には世界苦の痛切なる印象と衆生濟度の大願とがある...   彼を驅りてこの問題に向はしめた動機の中には世界苦の痛切なる印象と衆生濟度の大願とがあるの読み方
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」

...先生大恐悦で大願成就した気になつて...   先生大恐悦で大願成就した気になつての読み方
内田魯庵 「犬物語」

...これでもう大願成就(たいがんじょうじゅ)だ」という次第で...   これでもう大願成就だ」という次第での読み方
海野十三 「地軸作戦」

...ようやく大願成就したのだ...   ようやく大願成就したのだの読み方
中勘助 「胆石」

...大願成就と思うとこの始末だ...   大願成就と思うとこの始末だの読み方
野村胡堂 「銭形平次捕物控」

...○長い長い話をつづめていうと、昔天竺(てんじく)に閼伽衛奴(あかいぬ)国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王の愛犬を殺すという騒ぎが起った、その罪でもってこの者は死刑に処せられたばかりでなく、次の世には粟散辺土(ぞくさんへんど)の日本という島の信州という寒い国の犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴(さかな)などという者はないので、この犬は姨捨山(うばすてやま)へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ましい境涯であった、しかるに八十八人目の姨を喰うてしもうた時ふと夕方の一番星の光を見て悟る所があって、犬の分際(ぶんざい)で人間を喰うというのは罪の深い事だと気が付いた、そこで直様(すぐさま)善光寺へ駈(か)けつけて、段々今までの罪を懺悔(ざんげ)した上で、どうか人間に生れたいと願うた、七日七夜、椽の下でお通夜して、今日満願というその夜に、小い阿弥陀(あみだ)様が犬の枕上に立たれて、一念発起の功徳(くどく)に汝が願い叶(かな)え得さすべし、信心怠(おこた)りなく勤めよ、如是畜生発菩提心、善哉善哉、と仰せられると見て夢はさめた、犬はこのお告(つげ)に力を得て、さらば諸国の霊場を巡礼して、一は、自分が喰い殺したる姨の菩提を弔(とむら)い、一は、人間に生れたいという未来の大願を成就(じょうじゅ)したい、と思うて、処々経めぐりながら終に四国へ渡った、ここには八十八個所の霊場のある処で、一個所参れば一人喰い殺した罪が亡びる、二個所参れば二人喰い殺した罪が亡びるようにと、南無大師遍照金剛と吠(ほ)えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という真際(まぎわ)になって気のゆるんだ者か、そのお寺の門前ではたと倒れた、それを如何にも残念と思うた様子で、喘(あえ)ぎ喘ぎ頭を挙げて見ると、目の前に鼻の欠けた地蔵様が立ってござるので、その地蔵様に向いて、未来は必ず人間界に行かれるよう六道の辻へ目じるしの札を立てて下さいませ、この願いが叶いましたら、人間になって後、きっと赤い唐縮緬(とうちりめん)の涎掛(よだれかけ)を上げます、というお願をかけた、すると地蔵様が、汝の願い聞き届ける、大願成就、とおっしゃった、大願成就と聞いて、犬は嬉しくてたまらんので、三度うなってくるくるとまわって死んでしもうた、やがて何処よりともなく八十八羽の鴉(からす)が集まって来て犬の腹ともいわず顔ともいわず喰いに喰う事は実にすさましい有様であったので、通りかかりの旅僧がそれを気の毒に思うて犬の屍(しかばね)を埋めてやった、それを見て地蔵様がいわれるには、八十八羽の鴉は八十八人の姨の怨霊(おんりょう)である、それが復讐(ふくしゅう)に来たのであるから勝手に喰わせて置けば過去の罪が消えて未来の障(さわ)りがなくなるのであった、それを埋めてやったのは慈悲なようであってかえって慈悲でないのであるけれども、これも定業(じょうごう)の尽きぬ故なら仕方がない、これじゃ次の世に人間に生れても、病気と貧乏とで一生困(くるし)められるばかりで、到底ろくたまな人間になる事は出来まい、とおっしゃった、…………………というような、こんな犬があって、それが生れ変って僕になったのではあるまいか、その証拠には、足が全く立たんので、僅(わずか)に犬のように這い廻って居るのである...   ○長い長い話をつづめていうと、昔天竺に閼伽衛奴国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王の愛犬を殺すという騒ぎが起った、その罪でもってこの者は死刑に処せられたばかりでなく、次の世には粟散辺土の日本という島の信州という寒い国の犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴などという者はないので、この犬は姨捨山へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ましい境涯であった、しかるに八十八人目の姨を喰うてしもうた時ふと夕方の一番星の光を見て悟る所があって、犬の分際で人間を喰うというのは罪の深い事だと気が付いた、そこで直様善光寺へ駈けつけて、段々今までの罪を懺悔した上で、どうか人間に生れたいと願うた、七日七夜、椽の下でお通夜して、今日満願というその夜に、小い阿弥陀様が犬の枕上に立たれて、一念発起の功徳に汝が願い叶え得さすべし、信心怠りなく勤めよ、如是畜生発菩提心、善哉善哉、と仰せられると見て夢はさめた、犬はこのお告に力を得て、さらば諸国の霊場を巡礼して、一は、自分が喰い殺したる姨の菩提を弔い、一は、人間に生れたいという未来の大願を成就したい、と思うて、処々経めぐりながら終に四国へ渡った、ここには八十八個所の霊場のある処で、一個所参れば一人喰い殺した罪が亡びる、二個所参れば二人喰い殺した罪が亡びるようにと、南無大師遍照金剛と吠えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という真際になって気のゆるんだ者か、そのお寺の門前ではたと倒れた、それを如何にも残念と思うた様子で、喘ぎ喘ぎ頭を挙げて見ると、目の前に鼻の欠けた地蔵様が立ってござるので、その地蔵様に向いて、未来は必ず人間界に行かれるよう六道の辻へ目じるしの札を立てて下さいませ、この願いが叶いましたら、人間になって後、きっと赤い唐縮緬の涎掛を上げます、というお願をかけた、すると地蔵様が、汝の願い聞き届ける、大願成就、とおっしゃった、大願成就と聞いて、犬は嬉しくてたまらんので、三度うなってくるくるとまわって死んでしもうた、やがて何処よりともなく八十八羽の鴉が集まって来て犬の腹ともいわず顔ともいわず喰いに喰う事は実にすさましい有様であったので、通りかかりの旅僧がそれを気の毒に思うて犬の屍を埋めてやった、それを見て地蔵様がいわれるには、八十八羽の鴉は八十八人の姨の怨霊である、それが復讐に来たのであるから勝手に喰わせて置けば過去の罪が消えて未来の障りがなくなるのであった、それを埋めてやったのは慈悲なようであってかえって慈悲でないのであるけれども、これも定業の尽きぬ故なら仕方がない、これじゃ次の世に人間に生れても、病気と貧乏とで一生困められるばかりで、到底ろくたまな人間になる事は出来まい、とおっしゃった、…………………というような、こんな犬があって、それが生れ変って僕になったのではあるまいか、その証拠には、足が全く立たんので、僅に犬のように這い廻って居るのであるの読み方
正岡子規 「犬」

...何しろ大願のあるからだ――今のところ...   何しろ大願のあるからだ――今のところの読み方
三上於菟吉 「雪之丞変化」

...六八(ろくはち)の大願...   六八の大願の読み方
柳宗悦 「民藝四十年」

...そして必ず「大願」の二字を彫りつけていた...   そして必ず「大願」の二字を彫りつけていたの読み方
山本周五郎 「日本婦道記」

...修養とは我を愛する者の我への大願だと私は思ふ...   修養とは我を愛する者の我への大願だと私は思ふの読み方
吉川英治 「折々の記」

...「修養とは我を愛する者の我への大願」である...   「修養とは我を愛する者の我への大願」であるの読み方
吉川英治 「折々の記」

...二度の大願に江戸を去った新九郎の本懐を心待ちにし合っていた...   二度の大願に江戸を去った新九郎の本懐を心待ちにし合っていたの読み方
吉川英治 「剣難女難」

...つい大願苦行の目的を洩らしてしまった...   つい大願苦行の目的を洩らしてしまったの読み方
吉川英治 「剣難女難」

...大願の道へあゆみたいと存ずるのでござる」「あなたは...   大願の道へあゆみたいと存ずるのでござる」「あなたはの読み方
吉川英治 「親鸞」

...大願を貫かれるか...   大願を貫かれるかの読み方
吉川英治 「親鸞」

...僕の一生一代の大願目の写真だ...   僕の一生一代の大願目の写真だの読み方
蘭郁二郎 「魔像」

「大願」の読みかた

「大願」の書き方・書き順

いろんなフォントで「大願」

「大願」の英語の意味


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