...鼠色でも鳶色(とびいろ)でも歴史上の大立物(おおだてもの)となったのは切(せ)めてもの満足であろう...
内田魯庵 「最後の大杉」
...さすが昔は東洋文明の卸元(おろしもと)たりし面影どこかに残りをり候――天晴(あっぱれ)東洋の舞台の大立物(おおだてもの)を任ずる水滸伝的豪傑が寄って集(たか)って天下を論じ...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...有力者の一部では見識手腕倶(とも)に優れた清廉の士現市議中の大立物動坂三郎氏を推(お)さんとする説が有力である...
海野十三 「深夜の市長」
...一人は紛れもなき海坊主のような市会の大立物動坂三郎...
海野十三 「深夜の市長」
...松岡の父は政界の大立物だの...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...そうこうしているうちに氏は一躍して文学界の大立物となってしまった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...おまけに大立物(エスパダ)になると...
谷譲次 「踊る地平線」
...あの人のことを『未來の大立物』なんて言うんですけど...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...戯曲界の大立物だと彼らから言われている一人の男の書いた物を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一派の大立物となることも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...識見――伝統的大立物(おおだてもの)の風格が...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...県政界の大立物である本田氏の...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...村の大立物なのだ! カレーニクが目ざすその家へ行きつくまでにわれわれは間違ひなくこの人物について若干の説明をすることが出来ようと思ふ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...藤田は関流の大立物という地位を擁してともかく尊大に構えている...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...仮装会の大立物の面被(めんかぶり)の富の神様...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...九蔵(後の団蔵)など一粒選りの大立物...
山本笑月 「明治世相百話」
...叔父は一躍して相場師仲間の大立物になった...
夢野久作 「鉄鎚」
...そしてこれがこの事件の大立物たる事を否定する事は出来なかった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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