...その日、私は、外の候補生仲間と、欄干(ハンドレエル)によりかゝつて、日の暮れかゝる港を見てゐますと、例の牧田が私の隣へ来て、「猿を生捕つたのは、大手柄だな」と、ひやかすやうに、云ひました...
芥川龍之介 「猿」
...けれども父を笑わせたのはとにかく大手柄(おおてがら)には違いない...
芥川龍之介 「少年」
...「おっ、お嬢さん、大手柄だ...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...案(あん)の定(じょう)大手柄を立てたことになった...
海野十三 「疑問の金塊」
...思い懸けない大手柄を樹(た)てた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...大手柄(おおてがら)大辻助手は...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...大手柄だったね」これは三吉の地底機関車が東京百貨店跡から地上に顔を出したのであった...
海野十三 「地中魔」
...ルパンだって? そいつは大手柄だ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...大手柄――」そういう七瀬の顔を...
直木三十五 「南国太平記」
...今夜こそ大手柄をして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...大手柄をしていたのですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いよ/\神隱しとでも思はなきア」大手柄に陶醉(たうすゐ)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いよいよ神隠しとでも思わなきゃア」大手柄に陶酔して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...七里潔灰(しちりけっぱい)(結界(けっかい))で」「涼み船でお政を助けた船頭が解ったか」「こいつは大手柄でしたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの三つの部屋を一刻あまり捜しましたよ」「そいつは大手柄だった」「これでも福松が下手人じゃないでしょうか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大手柄みたいな顔をしやがつて……...
林芙美子 「浮雲」
...やれやれ自分は世界の男の何人(だれ)もよう仕遂(しと)げない大手柄をした...
与謝野晶子 「産屋物語」
...管営さんや差撥さんの大手柄でしたな...
吉川英治 「新・水滸伝」
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