...大戸を潜(くぐ)って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...潜水作業のおこなわれていた近くの海岸にある大戸村に...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...大戸村は漁師ばかりのすんでいる...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...次に大戸或女(おほとまどひめ)の神七...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...彼が彼女の「ホース」に行きついてからは――大戸をガラリとあけて女装が帳場に坐つてゐるキナ臭い中年の男に「頼んまつせ」と申入れた時も...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...あの土砂降りの雨の晩に大戸を叩いて阿母(おふくろ)と話をしていった女の人というのと寸分も変りのない姿でございます...
橘外男 「蒲団」
...表の大戸を軽く叩いているようでしたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...大戸の中をやや離れて覗(のぞ)き込むようにしていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...店の大戸を閉めたのは戌刻(いつつ)(八時)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雷鳴と稲妻と、雨と風と、――家中の人は皆んな奥へ引込んで、蚊帳(かや)の中へ入ってしまって、私だけ店に取残され、大戸をおろして、臆病窓から、此方を眺めて居たんです」「外に何んにも見えなかったのか」「雨がひどかったんですもの、でも、どしゃ降りの中で――」お菊の眼は、空を仰ぐように、庇(ひさし)から屋根へと見上げるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夜の八時にはもう大戸を閉めてしまって...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...大戸をしめようとしていた...
火野葦平 「花と龍」
...大戸片里と露月庵に歓娯する事緑蔭にほの白く匂う空木(うつぎ)の花もすでに朽ち...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...それも誇りの一つであるように――「店の大戸を下ろすはおろか...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大戸棚の中にころがし込んで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...机、卓、箪笥(たんす)、棚、大戸棚、腰掛など、あらゆる部門にわたって優れたものを作ります...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
...店屋は慌てて大戸を閉めるのであった...
山本周五郎 「ひとごろし」
...それはお札のために盛りあがるくらい分厚くなっているその大戸に...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
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