...片側は大戸をおろした問屋町...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...ガラガラと大戸の開く音がしたが...
橘外男 「生不動」
...まだ大戸も開けぬ内...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大戸の中をやや離れて覗(のぞ)き込むようにしていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その奥はマホガニー細工の彫刻付の素晴しい大戸棚で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...大戸を卸(おろ)さうといふとき...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...廊下の行き止りに樫(かし)の一枚板の塗喰(しつくひ)の大戸で鎖した上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雷鳴と稲妻と、雨と風と、――家中の人は皆んな奥へ引込んで、蚊帳(かや)の中へ入ってしまって、私だけ店に取残され、大戸をおろして、臆病窓から、此方を眺めて居たんです」「外に何んにも見えなかったのか」「雨がひどかったんですもの、でも、どしゃ降りの中で――」お菊の眼は、空を仰ぐように、庇(ひさし)から屋根へと見上げるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は土藏の大戸を開けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大戸を半分だけおろして...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...街の店は、大あわてで、大戸を下したり、ガラス窓をしめたりした...
火野葦平 「花と龍」
...町家の大戸という大戸は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...開けられた大戸の潜り...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...十二時を聞いて大戸をおろした時...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そこでむしゃくしゃ腹にどてらを羽織って出て大戸をあけるなり「今頃になって誰だ」と怒鳴った...
森於菟 「屍体異変」
...通りの店店が網目になった鉄柵の大戸を閉め降ろしているので...
横光利一 「旅愁」
...まだ大通りに一軒の大戸も開け放たれていなかったが...
吉川英治 「大岡越前」
...大戸を卸(おろ)していた商家の潜(くぐ)りや覗(のぞ)き窓が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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