...己は去年の大患(おおわずら)いから腰ぬけになってしもうたのじゃ...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...朝鮮は獨り外交の深憂大患たるのみならず...
竹越三叉 「深憂大患」
...まだ将軍家の御大患の御余気も去らぬ頃の事でごさいましたが...
太宰治 「右大臣実朝」
...先生最後の大患のときは...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...病は伝染致命の大患...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...こう云う大患に罹(かか)ったあげく...
夏目漱石 「思い出す事など」
...私がこの大患で寝ているのに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...旦那樣は三年もの大患(おほわづら)ひでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不自由なる牢獄にて大患に罹(かか)りし事とて...
福田英子 「妾の半生涯」
...私は注射のときはこの間の大患のときも...
室生犀星 「童子」
...閣老阿部正弘の大患に罹るに及んでは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そのうち少し大患いしたことなどもあって...
柳田国男 「故郷七十年」
...死生の間をさまよふやうな大患にかゝつて一時筆を措いてゐたと聞いてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...遂には将来の大患となりましょう...
吉川英治 「三国志」
...これ心腹の大患です...
吉川英治 「三国志」
...数百年来どんな国家の大患(たいかん)という時でも...
吉川英治 「新書太閤記」
...国許(くにもと)の父が大患での」「石舟斎様には...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それを見て私はすぐに漱石の大患を思い出した...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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