...昨年これを合綴(がってつ)して六大冊にいたしました...
井上円了 「おばけの正体」
...彼はその夏のうちに読破しようと思って持って来たギブソンの「有史前(ゆうしぜん)に於ける生物発生論」という大冊の原書をひきよせて最初からおよそ三分の一の所を拡(ひろ)げて...
海野十三 「地球盗難」
...数千ページの大冊の中にその矛盾背理の理論をごまかし去るの技倆を持たない...
大杉栄 「獄中消息」
...それともチャーマーの『英詩集』の大冊を飛ばさずに読もうとくわだてた結果だか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...堂々七百頁ちかくの大冊である...
太宰治 「盲人独笑」
...彼は好んでインフォリオやインクワルトの大冊を求めた...
辰野隆 「愛書癖」
...千八百四十九頁の大冊である...
辰野隆 「雨の日」
...事実彼の名は教会名簿にも大冊の赤い華族名鑑にもまだ載っているのだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...初編だけ刊行されたが八百頁の大冊である...
寺田寅彦 「話の種」
...大冊子とは云えないから詳しい思想分析も社会事情の分析も不可能なわけだが...
戸坂潤 「読書法」
...上下二巻を通じて千五百頁ほどある大冊子だから...
夏目漱石 「思い出す事など」
...それで先ず寄贈された大冊子(だいさっし)の冒頭にある緒言(しょげん)だけを取り敢(あえ)ず通覧した...
夏目漱石 「マードック先生の『日本歴史』」
...十月十七日までには大冊完了でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...七八月中に大冊完了というの不可能でなく思えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...フォリオ版大冊二十巻の厖大なものであつて...
柳宗悦 「和紙十年」
...地名の多い郡では十三行の罫紙(けいし)百枚以上の大冊が六七冊もあり...
柳田國男 「地名の研究」
...優に大冊の一地誌にもなろう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...二百七十三巻の大冊(だいさつ)...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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