...『雨の登山大儀なり』と云へば...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...何をするにも大儀なのであるらしく思えた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...尚更(なおさら)大儀なのでもあらう...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...大儀な身体を動かせそうにもないと...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...新しく何物かを調べてお話をするといふやうな大儀なことは叶ひませんから...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...それから、手前の務と致しまして、亡き後の物品の処置方、帳面の整理、引合せ等、いろいろの、短い時日の内に、山の如くござりますゆえ、御大儀ながら、その辺、御意見をお洩らし下されますよう――」斉興は、俯向いて、じっと、調所の言葉を聞いていたが「忝(かたじけ)ないぞ」と、低く呟いた声は、湿っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「何事でござる」「小森殿、大儀ながら、あの悪者を仕留めてもらいたい」神尾に言われて、屋根の上の騒ぎを見ていた小森の眼には、やや迷惑の色がかかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...本所の相生町まではかなり大儀な道だけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...後日の言いわけが相立たぬ」「それもそうでござりますな」「大儀ながら番人に申し入れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕はなんだか身體がへんに大儀なのでためしに熱を測つて見たら...
堀辰雄 「山日記 その二」
...伸びが終つた頃にはもう出掛けることは大儀な気がした...
牧野信一 「公園へ行く道」
...馬に乗るのが大儀な場合は逗留する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...大儀ながらこの三品を渡して遣わしてくれぬか」と...
吉川英治 「剣難女難」
...たびたび労をわずらわして、大儀ながら、先生に報じくれぬか...
吉川英治 「三国志」
...わざわざ不破(ふわ)より横道して来たわけで」「それはそれは御大儀な」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...わざわざ大儀なことだの...
吉川英治 「源頼朝」
...大儀ながら、使いに行ってもらいたいが」「牛込の北条どののお邸へでございますか」「そうだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...部屋の中を歩くのすら大儀な有樣となつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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