...歩いて行くのが大儀であったが...
梅崎春生 「日の果て」
...それはもう甲府も、いつかはやられるだろうと覚悟していたが、しかし、久し振りで防空服装を解いて寝て、わずかに安堵(あんど)するかせぬうちに、またもや身ごしらえして車を引き、妻子を連れて山の中の知らない家の厄介(やっかい)になりに再疎開して行くのは、何とも、どうも、大儀であった...
太宰治 「薄明」
...それは大儀であった...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...「大儀であった、これで二十年来の胸が晴ばれした、もう何も思いのこすことはない」病人は八郎に感謝してから家臣の方を向いて、「皆彼方へ往って、客人を饗応(もてな)す準備(したく)をするが好い、客人にはそれまでに、ちょっと御目にかけるものがある」家臣が出て往くと病人はまた八郎に向って云った...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...」「大儀であった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...書類を置くと「大儀であった――近々(ちかぢか)...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...「大儀であったな」「ナーニ」米友は眼を外(そ)らして横を向いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ながいこと大儀であった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「大儀であった」――内膳ただいま戻りました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...遠路火急を促して大儀であった...
吉川英治 「剣難女難」
...お役詰の当番小田切千助でござります」「大儀であった...
吉川英治 「剣難女難」
...「大儀であった」と...
吉川英治 「三国志」
...これにてお手渡し申しあげまする」「おお大儀であったの」輿の内で...
吉川英治 「私本太平記」
...ああ」と、信長はなお口のうちでくりかえして――「して、その方は、藤吉郎の家中で、なんという者か」「小姓頭(こしょうがしら)、堀尾茂助(もすけ)にございまする」「ゆき届いた使い、大儀であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「大儀であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「ついでに、数正にも会い、その節は、大儀であったと、よろしく申せ」秀吉の心くばりは、数正にまで届いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...――東平府の使いは大儀であった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それから盛長に、大儀であった、休むがよいと、犒(ねぎら)って、自身は、時政やその他の将を集めて評議し始めた...
吉川英治 「源頼朝」
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