...大事に飼つて置く事だけである...
芥川龍之介 「虱」
...官民一体となって此の重大事に善処せんことを望むものである...
海野十三 「空襲葬送曲」
...その落魄感を大事に骨の上に載せていて...
高見順 「如何なる星の下に」
...綺麗(きれい)な顔してるやないか」「顔だけ大事にして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...流通後れの紙幣を後生大事に貯藏せんとするといふ樣な弊に對して...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...長い年月の間危険を冒して大事にしまっておいたそれらのものを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...後生大事に――これは後日の最も有力な証拠物件となるのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...だから兄さんを大事にしなくっちゃあ行けないよ...
夏目漱石 「虞美人草」
...おれはどうしてこんなことになったのだ? どうしておれにばかり災難が降りかかって来たのだ? 今どき誰が後生大事に役目のことばかり考えている奴があろう?――どいつもこいつもみんな自分の懐ろばかりこやしているじゃないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...こうして私を大事にしてどこへ行っても歓迎してくれました...
三浦環 「お蝶夫人」
...では お大事に二月八日 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 目白より(男の人がスキーをしている写真の絵はがき)〕二月八日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうぞどうぞお大事に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...宝とも花とも見て大事にしたかった人であるのにと真心から尼君は悲しがって泣いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...東洋一帯に非常に大事にしている...
柳田国男 「故郷七十年」
...いっそう大事にするということであるが...
山本周五郎 「桑の木物語」
...ちがって来ておる」「ちがってなどおりません」「いや大事に立ちむかうと...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ勝家ほどな者が、この大事に、ひとたび動くとなると、いわゆる不敗の万全を期すために、当然な自重が当然な時間を必要とし、その速度から時が差引かれていたに過ぎない...
吉川英治 「新書太閤記」
...あれほど常(つね)平生(へいぜい)船を大事にする濱の人たちも...
若山牧水 「樹木とその葉」
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