...その疑問は決して私自身ばかりでなくきみちやんにとつてもきつと大事なものかもしれません...
伊藤野枝 「従妹に」
...ただ機関室などの大事なところは...
海野十三 「爆薬の花籠」
...大事な一人きりの子ですし...
太宰治 「新ハムレット」
...大事な時間をつぶしたものだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...何も隅から隅まで目を通さなければならぬ程大事な内容で充満しているわけではなく...
戸坂潤 「読書法」
...あたしの大事な大事な願いを叶えて下さるかたはないと思いますの...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...あれほど大事な槍が...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの小切手をみんな上げても構わないんだから」津田にはここが何より大事な関所なので...
夏目漱石 「明暗」
...大事なのはあと十日だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の大事な伴奏弾(ひき)でもあります」「お...
野村胡堂 「天才兄妹」
...じぶんの身体の中の一番大事な部分が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...海岸でなにか大事な宝が掘り出されたということを...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...お手を下すには及ばぬ――拙者が――」立ちかかって、襟髪(えりがみ)をつかもうとすると、「これ、平馬さん、この俺に、指でもふれると、御隠居から御勘気(ごかんき)だぞ――見ろ、大事な品物を、御前にとどけに来ているのだ」「何だ! この函(はこ)は?」平馬が、大きな風呂敷包に、手をかけかけたとき、さっき、奥にはいった老臣が戻って来て、狽(あわ)てたように、「これ、門倉、何をなさる!」思いがけない一声に、「はッ!」と、平馬が、すくんで、「夜陰怪(け)しからぬ者がまいって、お玄関をさわがしております様子ゆえ――」「心添いはうれしいが、貴公、お出になるところでもない」老臣は、ぴしりといって、ふくれる平馬には見向きもせず、「その方、伺ったことを、御隠居さまに申上げたところ、とにかく逢うてとらせようとの思召(おぼしめ)し――お庭先きにまわれ!」「へえ、庭先きへね――へ、へ、へ」と、闇太郎は笑って、「この前とは、大分、もてなしぶりが違うが、その中(うち)に、御隠居の方で、屹度、この俺を、お座敷へ上げることになるよ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...もっと大事なことが有るとか……つまり人間としてです――伴 よしよし...
三好十郎 「その人を知らず」
...これも左大臣が源氏の君をたいせつがるのに劣らず右大臣から大事な婿君としてかしずかれていたのはよい一対のうるわしいことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大事な事を聞きよるのだ」「ホントウで御座います...
夢野久作 「巡査辞職」
...馬術のおぼえがございません」「おぼえがなくとも大事ない...
吉川英治 「江戸三国志」
...大事なおからだをもって...
吉川英治 「親鸞」
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