...身邊を繞つて流れる雰圍氣をば大らかに呼吸する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...いのちの中樞を貫く、大らかな、深い、靜かな、忘我によつて實在の底を搜る心を解する者の一路である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...わたしの伐採地から見たところ空は平日とおなじく永遠に大らかなながめにすぎなかったが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...大らかな堂々とした所があって...
高村光太郎 「回想録」
...あいつの先妻だった僕の妹は、おとなしい、すばらしい女で、まるであの青空のように清らかで、気高くって、大らかで、あいつの弟子どもよかもっと沢山、崇拝者があったものだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...信心者の大らかさでもあり...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間の宿命を思う大らかな表情が...
火野葦平 「花と龍」
...次第にそれが大らかになつてゐるやうである...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...何処までも 繊細に 何処までも 鋭く而も大らかに 生命の光輝を保つことこそ人間は...
宮本百合子 「五月の空」
...天性あまりにも大らかな心・あまりにも高い運命になれた心・を持っていたために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なおさら大らかに先頭へ立ち...
吉川英治 「上杉謙信」
...もつとも祝祭日氣分も大らかだつたことをおもふ...
吉川英治 「折々の記」
...次なる太閤時代に大らかな暁(あかつき)を告げていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...自己の正月を大らかにするものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...大らかに飲み遊ぶ...
吉川英治 「天皇と競馬」
...大鼓(おおかわ)や小鼓(こつづみ)の大らかな響きが流れて来る...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...この上体を静寂な調和のうちに安置する大らかな結跏(けっか)の形といい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...暗紅の衣は大らかに波うちつつ両肩から腕に流れ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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