...結婚以来未だかつて一度も私は妻の口からこんなにも夢見るような恍惚(うっとり)した声を聞いたことはなかった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...今眼の前に見る景色のなんという打って変った穏やかさ! 夢に夢見るような気持で...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...夢見るような瞳をしてひどく濃情的な容貌は...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...夢に夢見るような気持で茫然(ぼうぜん)としているうちに...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...彼は歩きながら恍惚(うっとり)と夢見るような思いに浸っていた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...さびた水に夢見るような赤いねむの花がかすかにうつった...
田山花袋 「田舎教師」
...しかし彼がその夢見るような眼をして...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...この音の流れて行く末にシャトーのバルコニーが現われて夢見るような姫君のやるせない歌の中にこの同じ主題が繰り返さるる...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...その眼には夢見るような柔かい濡いがあった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...彼の夢見るような瞳(ひとみ)の前に遠景をなして光り輝いた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...東野南次は夢見るような心持でそれを見送りました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...其のくせうっとりと夢見るような...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...夢見るような朧(おぼろ)の中には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夢見るような朧月(おぼろづき)が照らしている風情でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夢見るような瞳になって...
火野葦平 「花と龍」
...夢見るような瞳は夜(よ)の華か! 丹花の唇はほのかに綻(ほころ)び...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...今更コケの夢見るような煩悶とは...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...夢見るような伏目のままに...
横光利一 「旅愁」
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