...まるで夢のような始末で」と月並な嘘を云っているが...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...ここの主人になっていただきたいと思いますが」貧しい孤児の前に夢のような幸福が降って湧(わ)いた...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...言わば取り止めのない悪夢のような不安の陰影が国民全体の意識の底層に揺曳(ようえい)していることは事実である...
寺田寅彦 「天災と国防」
...夢のような気持がしているのだったが...
徳田秋声 「縮図」
...すべて夢のような心地だ...
豊島与志雄 「朝やけ」
...イムピリアル平原の開発という夢のような計画が立てられた...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...まるで夢のようなことをいってるということにして...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...夢のような話である...
中谷宇吉郎 「冬ごもり」
...夢のような金文字入りの自動車を一見するため...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...はるかなる水天一髪の海上には鴎(かもめ)のごとくに浮ぶ一艘の三檣帆船(タルタアス)――さながら夢のようなる春景色...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...夢のような何とも知れぬ苦痛の感じが...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...悪夢のような一月を送りましたなあ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...夢のような一切がはっきりするに違いないと君子は残念に思うのであるが...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...二 棍棒と牙の法則ダイエイの浜ですごした最初の日はバックにとつては悪夢のようなものであつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...早く早く……」「どこだどこだ」「帝国ホテルだ……」「嘘を吐(つ)け……担(かつ)ぐんだろう」そんな夢のような会話と...
夢野久作 「暗黒公使」
...只いろいろと取り止めもない夢のような事を考えている...
夢野久作 「暗黒公使」
...しかしそれもこれも滅びぬものに較べれば皆夢のようなものかも知れぬ...
横光利一 「旅愁」
...夢のような仰せを」「嘘と思うのか...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索