...又本(もと)の夜着(よぎ)へこそこそはいつて...
芥川龍之介 「案頭の書」
...そして暖い粥(かゆ)と暖い夜着(よぎ)とを恵んでくれた...
薄田泣菫 「茶話」
...父母の寝ている夜着のすそのところを通って...
田山花袋 「田舎教師」
...ついこの間の夜着ていた金茶の糸の入った新調らしいお召し袷衣(あわせ)に手がかかった時...
近松秋江 「黒髪」
...お骨揚げに行かなくつちやいけないぢやありませんか」私は一つとり殘された叔父の寢床に近よつて夜着の上からゆすぶつた...
辻村もと子 「春の落葉」
...主(あるじ)の寝る水浅黄色の縮緬(ちりめん)の夜着や...
徳田秋声 「足迹」
...荒らかに竜之助を夜着の上から揺ぶりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様の寝た縮緬(ちりめん)の夜着蒲団(よぎふとん)の中へ身を埋めながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...京都では袖のある夜着はつくらぬものゝ由を主人から承つて...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...薄暗く夜着の模様を暈(ぼか)す上に...
夏目漱石 「虞美人草」
...小夜着(こよぎ)の襟(えり)の天鵞絨(びろうど)に連(つら)なる...
夏目漱石 「虞美人草」
...亀のやうに夜着の中にもぐり込んでゐた...
牧野信一 「悪筆」
...夜着はお気に入りましたか? 割合心持よい色の工合でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十月に入らなければ衣類のセルも夜着も入らない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...夜着くあなたからの手紙...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...顔に夜着がさわって声にはならなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...気にとめぬふうをして夫人の顔の上にかかった夜着の端をのけると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...白い服の柔らかなのを身につけ夜着は少し下へ押しやってある...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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