...早く夜明けになりや好いと...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...夜明け近くまで騒いで...
太宰治 「饗応夫人」
...お酒を少し飲んだりして私と夜明け近くまで語り合ったさまざまの事柄を綴(つづ)り合せ...
太宰治 「惜別」
...夜明けの風が野分らしく吹いた...
種田山頭火 「其中日記」
...あの時の夜明けの...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...自然の夜明けは来るのだけれど...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...照明が変って夜明けの色が漂うあたりで...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...あれから間もなく夜明けではあったものの...
中里介山 「大菩薩峠」
...遅々たる夜明けを待ちかねてしたくする...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...夜明け方の風がうすら寒く...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...あの山案内(ギイド)は明日(あす)の夜明けに...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...錬獄に住みて一夜明け近く...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...「あの若駒を夜明けに試す予定です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...あそこには夜明けの庭の中でして今はその蝉の声までが...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そして夜明け前、寝所へはいって来る人のけはいで、甲斐が頭をあげて見ると、茂庭周防であった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――はや夜明けも近かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「お使者の方に、相違なく、明夜は参上いたしますと、お答えしてください」こう返辞を伝えているのを聞いて、東儀は、「明夜? 明夜は郁次郎の首を斬る日だのに、尊公が、立ち会わぬのは甚だ困る」「いや、夜明けまでには、立ち帰ります」「して龍山公は、どこにおられるので」「ご親戚だそうで、八重洲河岸の小笠原左近将監(おがさわらさこんしょうげん)様のお屋敷に、ご滞在ということです...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...そうして夜明けまで持つかどうか危ないとしたら...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
便利!手書き漢字入力検索