...夜ふけて後なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...夜ふけの忍駒(しのびごま)だったから...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...しかも月の幽(かす)かな夜ふけである...
伊藤左千夫 「春の潮」
...夜ふけでも、空のうす明かりで、人がいるか、いないかはわかるのです...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...(私は東京の山の手で育ったが、子供の時分、夜になると「おいなアりさーん」と言って稲荷ずしを売り歩くのがいて、――昼は姿を見せず、夜ふけの、人通りがなくなる頃というと、どこからともなく、その奇体な声が近づいてきて、声の主の足音は聞えないのに、幼い私は、人さらいか何かのような気がして、怯(おび)えたものだ...
高見順 「如何なる星の下に」
...かきなやむ四人の大地魚店風景ならべられてまだ生きてゐる□・笠ぬげば松のしづくして□・しぼんだりひらいたりして壺のかきつばた・こゝろふさぐ夜ふけて電燈きえた(事実そのものをとつて)六月廿一日 同前...
種田山頭火 「行乞記」
...夜ふけ近からうと...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...あんたは二枚目なんぞの柄(がら)じゃまるでなくってよ」ある夜ふけのこと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...それから人力(じんりき)にゆられて夜ふけの日比谷御門(ひびやごもん)をぬけ...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...そんな夜ふけに、不思議な場所で、その見も知らぬ男から、マドレーヌという名をふいに言われたので、ジャン・ヴァルジャンは思わずあとにさがった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...夜ふけの空にばかり...
永井荷風 「蟲の聲」
...夜ふけでも、つみ上げられた塔(とう)の上から、つちの音が都(みやこ)の空にひびきました...
新美南吉 「巨男の話」
...寒い冬の夜ふけには...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...夜ふけて、野村吉哉さんが尻からげで遊びに来る...
林芙美子 「新版 放浪記」
...もう夜ふけだったにちがいないんですが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...其夜ふけたる燈火のかげにお蘭樣を驚かして...
一葉 「暗夜」
......
三好達治 「一點鐘」
...夜ふけて隣へおとずれた...
森鴎外 「阿部一族」
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