...運転手の蕗屋を追(おい)かけて行って多額の金円を与えました...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...月々多額の金を送る様にしてくれた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...辰馬銀行の金庫から多額の金を奪って逃走した...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...而も出来るだけ多額の金を...
豊島与志雄 「死の前後」
...そして……それがまた自分自身を顧みさした、近々のうちに拵えなければならない、そして当のない、多額の金を...
豊島与志雄 「生あらば」
...ただ、近頃、その辺にも匪賊が侵入してきて、三ヶ月ほど前、数千金を奪ってゆかれた上、また、多額の金を、明晩までに要求されてるとのことでありました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...ずいぶん多額の金が...
豊島与志雄 「未亡人」
...小学校の雪下ろしに多額の金を支出することを嘆くのは...
中谷宇吉郎 「雪」
...この慘劇は何故に起つたのか? これより先フレデリックはゼッテルベルグから多額の金を借りたが...
南部修太郎 「死の接吻」
...その懷中に多額の金のはいつた老男爵の紙入が潜めてあつた...
南部修太郎 「死の接吻」
...それによつて多額の金を得たゝめに...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...永年多額の金を修業につかうことのできたごく僅の女のひとたちだけが...
宮本百合子 「現実の道」
...全体我邦(わがくに)の家庭は主人一人の翫具や慰みのために多額の金を費(ついや)して家族一同のためには一銭二銭の買物さえ惜しがるという風(ふう)がある...
村井弦斎 「食道楽」
...生絹は多額の金をあたえたが...
室生犀星 「荻吹く歌」
...多額の金を預かっているとうちあけた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...そうしてこの紳士を脅迫したものであろう……多額の金を受取った...
夢野久作 「暗黒公使」
...由良は多額の金銭を所持して一年の間ぶらぶらしていることはとうてい出来る身分ではない...
横光利一 「馬車」
...」多額の金銭の支給を受けて視察を命ぜられ...
横光利一 「旅愁」
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