...若し此書を貫く根本精神が多少なりとも生きてゐるならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...多少なりとも景気が回復すれば...
犬田卯 「荒蕪地」
...それが多数の健全なる理性の所有者にとっていわゆる芸術的価値を多少なりとも認め得られるとすれば...
寺田寅彦 「科学と文学」
...即ちそれがもつ個性を多少なりとも明らかにしようとする時...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...いつも多少なりとも...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...現在の非常時局に際しガソリン節約の點からも多少なりとも實用化し得ると思ひます...
豐田喜一郎 「トヨタ電氣自動車試作」
...それで始めて多少なりとも戰國の頃まで存在した經典の如何なる者たるかゞ解るのである...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...多少なりとも度を失なった己(おの)れの醜くさを人前に曝(さら)すのが恥ずかしかったからでもある...
夏目漱石 「明暗」
......
仁科芳雄 「株式會社科學研究所の使命」
...私は人に秘(かく)れて、これらの書物を繙く夜々、多少なりとも、あれらの荒唐無稽を在り得べき夢として身辺に感じ度い念願から、壁には長剣の十字を切つて飾りとなし、身には銀紙を貼つた手製の鎧をつけて、燭灯の光りを頼りに、想ひをいとも「花やかなる武士道」の世界に馳せつゞけてゐた破産者であつた...
牧野信一 「鬼の門」
...また多少なりとも売れてきたのは師匠の死んだあとだったから憎まれねえでもすんだけれど……」もういっぺん笑って...
正岡容 「小説 圓朝」
...多少なりとも文藝の作品に親しみを持つ人は...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...多少なりとも体験された...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...結婚を多少なりともこの聖なる結合と似たもののように思うことによってこれを尊くしようとし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もしわれの言うところに多少なりとも真らしさがあるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...多少なりとも悪と不快とを含まないものはないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...多少なりともその領地の訛りがうつりますし...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...夜空が――極々希に――多少なりとも晴れた際には...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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