...多少なりとも私と交渉のある人々でございますが...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...多少なりとも成長し得る事を感じている...
芥川龍之介 「羅生門の後に」
...多少なりとも參考になるやうにと切望してゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...若しそれが多少なりとも諸君の參考になるならば自分の本懷である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...多少なりとも景気が回復すれば...
犬田卯 「荒蕪地」
...多少なりとも同志間の連絡あるいは広告の機関に供するにあると思う...
大杉栄 「獄中消息」
...それが多数の健全なる理性の所有者にとっていわゆる芸術的価値を多少なりとも認め得られるとすれば...
寺田寅彦 「科学と文学」
...滅茶々々(めちゃめちゃ)になった彼の面目(めんぼく)が多少なりとも立つものとすれば...
徳田秋声 「仮装人物」
...今のうちに多少なりとも地所を買い求めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを多少なりとも説明するには...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...日照りは四月から多少なりとも続いている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...当分の希望は多少なりとも目立たぬことだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...私は人に秘(かく)れて、これらの書物を繙く夜々、多少なりとも、あれらの荒唐無稽を在り得べき夢として身辺に感じ度い念願から、壁には長剣の十字を切つて飾りとなし、身には銀紙を貼つた手製の鎧をつけて、燭灯の光りを頼りに、想ひをいとも「花やかなる武士道」の世界に馳せつゞけてゐた破産者であつた...
牧野信一 「鬼の門」
...多少なりとも彼を男として意識したならば女らしい慎しみを抱いたに相違ないのであるが...
牧野信一 「好色夢」
...そして万が一にも柳の下に鰌(どぜう)がゐて、此の映画が再び洋行する事が出来たなら、その時こそ、多少なりとも、日本の美しい心が判つて貰へるやうにと、願ひ且つ心掛けてゐるのである...
溝口健二 「日本趣味映画」
...鶏卵も多少なりとも用い...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...もしわれの言うところに多少なりとも真らしさがあるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...多少なりともその悪因縁に関(かかわ)りのない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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