...彼は一つ間違うと気違いになり兼(か)ねぬ様な素質を多分に持っていた...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...多分に主観的の意味で使用したのであるが...
太宰治 「津軽」
...中世的・旧教的・スコラ的・な残存物を多分に持っている...
戸坂潤 「技術の哲学」
...いう点も多分にあるが...
戸坂潤 「社会時評」
...単に東洋的・封建的な要素が多分に取り入れられているということにはなっても...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...火災の折に押入の板がどうして焼け残ったか? 押入の板に人間の白血球を含む蚊の糞と人間の脂肪とがどうしてそう多分に付着しているか? そういう疑問から...
豊島与志雄 「白血球」
...右のような読者の要求に応じたい意図を多分に持つことは...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...人間的な味わいが多分に含まれていて...
中井正一 「調査機関」
...いゝところが多分にあった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...彼はロマンティックなところの多分にある...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...当時盛名を馳せていたロンサールの影響を多分に受けているということである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おしもは多分に神経の間のびた呆んやり者で...
矢田津世子 「女心拾遺」
...通俗小説の二大要素である偶然と感傷性とを多分に含んでいる...
「純粋小説論」
...まだ多分に地方的野性のみを想像されやすい坂東平野の一角である...
吉川英治 「上杉謙信」
...その通りこたえるものとしている風が多分にあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...欠点や短所も多分にあったと観たほうが本当だろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...まだ考究する余地が多分にある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...多分にうけている見返りお綱だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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