...後藤氏の力がそれに多分に加わっているにもかかわらず...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...なお典型的な資本主義ではなくて多分に封建の遺制によって束縛されたものであり...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...日本の現状の多分に漏れず...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...如何にして小説的表現を多分に取り入れるかが...
豊島与志雄 「今日の条件」
...彼らは魂を多分にもち...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...多分にこれらの諸賢に歸せねばならぬ...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...竜之助も御多分に洩れず...
中里介山 「大菩薩峠」
...御多分には洩れないところがあるはずです...
中里介山 「大菩薩峠」
...多分に男色的要素が含まれているというのだが...
中島敦 「悟浄歎異」
...それに引込まれる烏耶無耶性を彼は多分に所持してゐた...
牧野信一 「貧しき日録」
...そのものの知識を固定せしめる観念の不実さをも多分に造る...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...まだ多分に地方的野性のみを想像されやすい坂東平野の一角である...
吉川英治 「上杉謙信」
...敵の偵察に嗅(か)ぎ知られる惧(おそ)れが多分にある...
吉川英治 「上杉謙信」
...東北の奥地――まだ蝦夷(えぞ)人種の勢力が多分に強い――平泉あたりまで...
吉川英治 「平の将門」
...骨肉的な――死なしともない不安さを多分に抱いた...
吉川英治 「松のや露八」
...多分に漂っていて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...気持は多分にまだ乳くさい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...たといこの異本が後代の補筆を多分に含んでいるとしても...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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