...人間には多かれ少かれ...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...三四郎に多かれ少かれ好意を持たない人はなかった...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...それは、多かれ少かれ、木賃宿などに巣食つてゐる人間の特徴であつた...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...教科書の上に明かには書き現わされていなかったと思うが、ごく大ざっぱにではあるけれども、世界の歴史の動きの大すじが、その時のぼくの浅薄な知識の程度で、一とおりわかったように思ったことの外に、政治、経済、社会、宗教、または文芸や学術などの、種々の現象が互にはたらきあって一つの歴史の動きとなっていること、世界は一つの世界であって、多くの民族はその間に、多かれ少かれ、また直接間接に、何らかのつながりがあると共に、民族によってそれぞれの特殊性をもっていること、などを、ぼんやりながら知ったのは、そのおかげであった...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...先程の「神秘」を多かれ少かれ感ずる者として...
中原中也 「我が詩観」
...しかし純粋な科学が、実際に役立つまでには、それほど極端ではないが、多かれ少かれ、これに類似したことがあるのである...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...多かれ少かれ各自の見解を吐露して...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...そしてこれに関係するものの中でも牧師は通常埋葬数(多かれ少かれ正確な)内容を知ることが出来るのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それだから旅において我々はつねに多かれ少かれ浪漫的になる...
三木清 「人生論ノート」
...人は誰でも多かれ少かれユートピアンである...
三木清 「人生論ノート」
...娯楽を求める現代人は多かれ少かれ二重生活者としてそれを求めている...
三木清 「人生論ノート」
...それは多かれ少かれ...
宮本百合子 「新しい一夫一婦」
...多かれ少かれこの欠点を有ちます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...どの窯でも多かれ少かれ醜いものが混(まじ)りますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...だから多かれ少かれ...
吉川英治 「折々の記」
...粗生生産物の騰貴によってその価格が多かれ少かれ影響を蒙らない貨物はほとんどない...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...更にまたその程度は多かれ少かれ...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...それらはすべて主権者の収入を増加せしめる多かれ少かれ浪費的な租税であるが...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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