...ゲエテにはそれも多いさうである...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...手芸的話説が多いのである...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...即ちシムボルとしての言語と事物とを結合する線が缺けてゐることが多いのである...
高田力 「ベーシック英語」
...彼女の家庭では彼女一人が大名のような生活をし佐助以下の召使は極度の節約を強いられるため爪に火を燈(とも)すようにして暮らしたその日その日の飯(めし)の減り方まで多いの少いのと云うので食事も十分には摂(と)れなかったくらいであった奉公人は蔭口(かげぐち)をきいて...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...私の一方の側に傾くことが多ければ多いだけ...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...統計上狂者には普通の人よりも眼の色が薄く髪の色が濃いのが多いという事である...
寺田寅彦 「話の種」
...十七八歳までの美人は頗る多いが...
豊島与志雄 「北支点描」
...こう死亡率が多いとゆゆしい問題だわね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...いずれも、森や芝生の多い、いなかめいた気分のなかにつつまれていましたが、ローレンスの邸では、大きな馬車をいれる納屋や、温室や、りっぱな石づくりの家があるのに、マーチの邸には、赤茶けたふるびた家が見すぼらしくあるだけでした...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...われわれ日本人から攷(かんが)えても如何な儀も多いが...
南方熊楠 「十二支考」
...とにかく指導者の人は山田先生のお弟子さんでありケイコのはじめには宮城をよう拝し公演開幕の前には「国民の誓い」を唱和する式でそれも腹からまじめにやっている人が多いのです私はそれを信じよろこび勇んで先頭に立って働いたそれに劇団の中だけには自由で進歩的な空気があったそして何よりもそこにはまだ芸術らしいものが有ったのです...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...君が今読んでくれた料理学校の試験問題の如(ごと)き料理人は勿論(もちろん)家庭の料理を掌(つかさど)る夫人令嬢は是非(ぜひ)とも知らねばならん事だが僕にさえまだ判然と解らんことが多い...
村井弦斎 「食道楽」
...見る人がすでに心に作っている幻想をそれに加えてみることによって絵の効果が倍加されるものであるからその種類の物が多い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...新しさがあると考える者が多いからである...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...出来のよいことと産額の多いこととではこれらの町のが全国第一でありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...大阪あたりから渡来した女は情夫の為に浮ぶ瀬の無い境遇に堕(お)ちる者が多いが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...お汝父子の息がかかっておる部下も多い」これは一族の小川三河守ででもなければいえないことばだった...
吉川英治 「黒田如水」
...お参りをする人もまた頗る多い...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
便利!手書き漢字入力検索