...この間出した本の売れ口は?」「不相変(あいかわらず)ちっとも売れないね...
芥川龍之介 「寒さ」
...やはりあなたの云うように野菜の売れるか売れないかは神の意志に従うとでも考えるよりほかはないのですか?」老人「まあ...
芥川龍之介 「不思議な島」
...単に容易に売れないばかりでなく...
上田広 「指導物語」
...「こんな売れない場所に立って夕刊を売らなきゃならないのも...
海野十三 「深夜の市長」
...売れる日と売れない日があり...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...・送つてくれたあたゝかさを着て出る(妹に)吹いても吹いても飴が売れない鮮人の笛かよ・向きあつて知るも知らぬも濁酒(ドブ)を飲む(居酒屋にて)□かきおきかいておいてさうして(述懐)一月九日雨...
種田山頭火 「行乞記」
...すこしおくれて郵便やさん最初の足跡つけて来た・死ねる薬はふところにある日向ぼつこ・水のんで寝てをれば鴉なく・売れない植木の八ツ手の花・寒い雨がやぶれた心臓の音三月七日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...新聞紙は売れないのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...一寸売れないだけに...
直木三十五 「大阪を歩く」
...米友の売れない晩であるらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本の小説の売れない事やら...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...あれはどうしても売れないものかしら」それは前から兄たちに問合せたり...
原民喜 「火の踵」
...こんにち売れないわけがない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...売れるかてえんだ、あんなミヽヅクの置物なんて……」まるで埒のない無頼漢だ! と私は渋面をつくりながら、「売れるとか、売れないとかの、そんな場合ぢやないんだよ...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...そのとき売れない物をまとめて捨てている中に...
山本周五郎 「季節のない街」
...どこへ見せても売れないという...
吉川英治 「大岡越前」
...現代のどんな売れない無名画家や工芸家より以下であった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...四十銭しか売れない日の方がはるかに多かった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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