...声のいい子はひとりもいませんでしたがね...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「ナイチンゲール」
...なぜ声のいい人だということが分るのですか」「さあ...
海野十三 「暗号音盤事件」
...をりをり姉のところへ遊びにくる声のいいお友達に教へてもらふことがあつた...
中勘助 「銀の匙」
...「たしかにここで人声がしていたよ、来て見ると誰もいない」「そうそう、たしかに女の声でうたをうたっていた、しかも甚(はなは)だいい声で唄っていたに相違ない」「それを楽しみに来て見ると、どうだ、誰もいない」「では、あちらの下りに向いたかな」「いいんや――うたがぽつりと消えたのが心外じゃ、あれだけに意気込んで唄っていたのだから――向うへ下るにしても余韻(よいん)というものが残らなければならない」「それは、ぽつりとやんで跡形(あとかた)もないのだから、こいつ、我々の来ることを知って、怖れをなして隠れたな」「或いはそうかも知れん」「しかし、いい声であったよ」「声だけ聞いていると、まさに惚々(ほれぼれ)したいい声であったが……姿を見ると案外の代物(しろもの)、後弁天前不動(うしろべんてんまえふどう)という例も多いことだから、むしろ見ない方が我々の幸福であったかも知れない」「だが、それにしても心残り千万、声のいい奴が、きっと姿が醜いときまったわけのものじゃない、ことに……」「えらく御執心じゃな」「別に執心という次第でもござらぬが、飛騨の山々や、加賀の白山、白水谷には、これでなかなか隠れたる美人が多いとのこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...競って声のいい売子にふれ売りさせる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...声のいい売子をかかえているのが店の自慢...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それはいちばん声のいい砲艦で...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...あの若い声のいい砲艦が...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...しかたがなくて供の中から声のいい男を選んで歌わせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...声のいい僧を選んでそれにはあてておありになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それにあの大きな女の声のいいことはどうだ...
柳田国男 「雪国の春」
...どんな声のいい歌い手が集まっても...
吉川英治 「江戸三国志」
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