...之を破壞する力に逢着する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...◎不信任案は僅々九票の差なりしとは云へ兎も角も政府黨の勝利に歸して否決となり西園寺内閣の運命は茲に強固なる基礎に置かれし如くなるも曩に總辭職の噂傳へられて其一角既に崩落し二十三日の議會に於ては現内閣成立當時の原則たる山西兩系の政治的均勢明白に破壞され...
石川啄木 「雲間寸觀」
...破壞作用(はかいさよう)をなす部分(ぶぶん)たることは説明(せつめい)せずとも既(すで)に了得(りようとく)せられたことであらう...
今村明恒 「地震の話」
...此際(このさい)或(あるひ)は倒壞家屋(とうかいかおく)の下敷(したじき)になつたものもあらうし...
今村明恒 「地震の話」
...爛壞(らんゑ)せる黄金(わうごん)の毒に中(あた)りし大都會...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...國家權力が社會秩序の破壞者に讓歩をする程危險なことはない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...人格の内的機構を根本的に破壞する體の險呑な葛藤を惹起する...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...大千旦(あした)に壞(ゑ)す...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...二つの心がひとつになつてそれが何ものにも動かされないやうになる戀! 何ものに打突つても決して決して打壞されない戀! 金剛不壞な戀! 十年逢はなくつても一生逢はなくつてもかはらない戀! さうしたものをかの女は常に眼の前に描いた...
田山花袋 「道綱の母」
...事壞(ことこは)しの爲(ため)に出來(でき)た人(ひと)ぢゃといの! あの...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...さうして後(のち)は白(しろ)く閉(とざ)した氷(こほり)が時々(ときどき)ぴり/\と鳴(なつ)てしやり/\と壞(こは)れるのみで只(たゞ)靜(しづ)かであつた...
長塚節 「土」
...一切を擔ひ支へる筈の現在は絶えず壞滅の中に葬り去られる...
波多野精一 「時と永遠」
...主體を無であらしめ壞滅の中に葬る絶對的他者の同じ働きが...
波多野精一 「時と永遠」
...死が無に歸すること生の壞滅であることの自覺にまで徹せず...
波多野精一 「時と永遠」
...將た倫常壞頽の時代とのみ目せられて...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...情念はその固有の力によつて創造する、乃至は破壞する...
三木清 「人生論ノート」
...絶えず頭の底から放れないのは矢張り壞れた辰子の肉體であつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...見る/\石垣が裂けて波の中へ壞れて行つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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