...平軍潰敗して南壑に走り...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...人民溝壑に轉ずる時...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...底知れずの深壑(しんがく)から...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...千山奇を爭ひ、萬壑怪を競ふ...
大町桂月 「鹿野山」
...山壑にひゞきわたる...
大町桂月 「妙義山の五日」
...ところどころ深い壑底(たにそこ)の覗かれる穴が開いていて魂をひやひやさした...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...其処は険しい切り断った瓶の底のような壑の底で...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...侍女は二羽の雉(きじ)となって鳴きながら壑の方へ飛んで往った...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...杜陽は怪しい壑の底の家にいたことをすっかり話した...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...秋壑に讒言(ざんげん)せられましたから...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...漁師はそれを秋壑の第(やしき)に持って往って売った...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...]老幼ハ溝壑ニ転ジ壮者ハ去テ他国ニ流離セリ...
田中正造 「直訴状」
...寂々たる一千巌万壑(いっきょうせんがんばんがく)のうちを蹈破し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...今しも壑(たに)を渉(わた)り終わり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...先人の旧居を去り寧溝壑に填せむことを希ひしに...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...この刃(やいば)を胸に受けて溝壑(こうがく)に捨てられて腐ってしまったのだ...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...志士は溝壑(こうがく)にあるを忘れず...
南方熊楠 「十二支考」
...絶壑層雲許盪胸...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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