...そのまゝ又静まつて行つて淋しさが増すばかりだつた...
有島武郎 「お末の死」
...徒(いたず)らに記録と写生とを増すばかりである...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...運動の「自由度」が一つ増すからである...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...横臥したいと思ったが寝る所がないから机の上に突伏(つっぷ)して右に左に頭をもたせてみたが胸苦しさは増すばかりで全身は汗ばんで来た...
寺田寅彦 「病中記」
...」しかし相手の当惑は増すばかりだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...乳下水に少し水嵩が増すと...
直木三十五 「南国太平記」
...事は愈々紛擾を増すばかりで...
中里介山 「生前身後の事」
...この時水蒸気の供給をうんと増すと...
中谷宇吉郎 「雪」
...親しみが増すだけで...
夏目漱石 「こころ」
...ヒラリと隠れて半十郎の悩みを増すばかりです...
野村胡堂 「江戸の火術」
...見る見るうちに焔の熱度が増すやうであつた...
原民喜 「夏の花」
...吾も吾もと踊手の数を増すばかりで...
牧野信一 「鬼涙村」
...この島の持つ魅力はいや増すばかりでありました...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...日に日に親しみは増すであらう...
柳宗悦 「雑器の美」
...館員が増すにつれ...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...なぜなら使う事によってますます器物の美しさを増す事が出来たのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...妙に秘かな春炎と妖情を増すものだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...もしそのような変更がドラマに力を与え小説の総合的な効果を増すならば...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「怪奇小説の執筆についての覚書」
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