...さらにそれにも増していやらしかったのは旦那様の淫(みだ)らなことだった...
有島武郎 「星座」
...いっそ死んだ方が増しじゃ...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...漸く數を増し勢を加へ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...死ぬ方が増しじゃ...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...鳥の捕獲が盛んになればますます羽毛が安くなり使用高が次第に増して結局は鳥の種類が絶えるようになるだろうと云っている...
寺田寅彦 「話の種」
...ジャン・ヴァルジャンの様子には平素に増したやさしみと親愛さとがあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...段々増して行つたものでありますから...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...昨夜来の雨で日高川の水嵩(みずかさ)が急に増した...
中里介山 「大菩薩峠」
...美くしい空に星がぽつぽつ影を増して行(ゆ)く様に見えた...
夏目漱石 「それから」
...刻一刻と速さを増し――せっかちな激しさを加えた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...この頃妻の姿体が俄かに艶(なまめ)かしさを増して来たように思っていたが...
水上滝太郎 「果樹」
...下瞼のたるみが増して...
矢田津世子 「神楽坂」
...手工藝 Handi-craft にも増してよき工藝はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...一年増しに奉公人が少なくなるのには困りますといって...
柳田国男 「雪国の春」
...これに増した豊富な実験は先ずこの世ではあるまい...
横光利一 「欧洲紀行」
...彼の勢いは日増しに旺(さかん)になるばかりだった...
吉川英治 「三国志」
...蒼落(そうらく)としてまた穂(ほ)は実(みの)り人は増してゆく...
吉川英治 「三国志」
...王の死と共に攻撃は狂暴を増した...
和辻哲郎 「鎖国」
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