...成長すればするほどますます悲哀ぶりを増して...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...妻と下女とで静かに暮していた処へ急に二人も増したのみならず...
寺田寅彦 「障子の落書」
...だれがなんと批評しようが自然に賛美者の数を増してくるであろう...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...彼等に接することが多くなればなる程益々増して行く...
中島敦 「南島譚」
...これだけ親しみの度が増したようなものの...
夏目漱石 「門」
...他の何物にも増して熱情するため...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...G氏のあの仕事に対して日増に熱烈な興味を増しつゝあるのであつた...
牧野信一 「交遊秘話」
...下るにしたがって雪はぐんぐん潜る度を増して...
松濤明 「春の遠山入り」
...」少佐の言葉は次第に熱と威厳とを増して来たので...
宮原晃一郎 「風変りな決闘」
...空気は狭くなり圧力を増し...
三好十郎 「冒した者」
...僅かばかりの建て増しの金なんですから...
三好十郎 「好日」
...こう鍵を握ると、力が増して、胸が拡がるように感じる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...工藝には無益な複雑さが増した...
柳宗悦 「工藝の道」
...それに何にも増して健全である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...七尺――と夜の明けるたび水嵩は増していた...
吉川英治 「三国志」
...その顔ぶれも年毎に増して今年は約四十数名の多きに達す...
吉川英治 「年譜」
...三十両払ってやりさえすればいいんだろう)首も廻らない借金のある上に、お力はまた、借金を増して、それを払ったという話なのである...
吉川英治 「春の雁」
...無産階級の靴音にも増して力づよく慕しい...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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