...年には増した利発な子じゃ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...天魔にも増した横道者(おうどうもの)じゃ...
芥川龍之介 「俊寛」
...しかしそれにも増して父に不安を与えたのは...
有島武郎 「星座」
...地下の温度は六十メートル毎に一度増し...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...もうかなり高度が増したようだ...
海野十三 「火星探険」
...それからまた一本! ズルズルとすこしスピードを増して垂れ下がってくる...
海野十三 「蠅男」
...「かつ」と彼はつけ加える「私は何事にも増して...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...彼はその前に会ったときより日焼けが少しばかり増しただけであった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それと同時に進行速度がだんだんに大きくなり中心の深度が増して来た...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...職業紹介所による就職率は昨年度に比して三パーセント乃至七パーセントを増し...
戸坂潤 「技術の哲学」
...国家から何にも増して大きな最後の期待をかけられているのである...
戸坂潤 「社会時評」
...ですから、それを、わたしの開墾地ではやめようと思います、正当に衣食を作る人には、正当にその分け前を与えます、そうして、衣食のために人間が人間に屈従することなく、衣食そのものは人間以外の天の恵み――とでも申しましょうか、そこから得て、人間はおたがいに人間としての平等な体面をもって活(い)きて行こうというのが、わたしの開墾地の目的なのです」「ははあ――それは結構なお考えに違いありません、が、しかし、仮りにその目的が達せられたとしましてですな」「はい」「そうして、人間が生活のために、つまり衣食のために、おたがいに屈従することなく、衣食の余りある生活の下に、人間の自由が伸び、享楽が増し、まあいわゆる、王道楽土とか、地上の理想国とかいうものが成立したとしましてですな」「はい」「その時に、もし隣の地に悪い奴があって、その理想国を羨(うらや)み、その余裕のある宝を奪いに来たらどうします」「そういうものが多少現われたところで、わたしたちの団結の力で受けつけません」「ですけれども、それがもし、その悪い奴が多少でなく、二人や三人や五人や十人ということでなく、数百、数千の人が団結して侵して来たらどうします」「その時は、わたしたちのうちの男は鍬(くわ)を捨てて、女はつむぎを投げ捨てて、その外敵を弾(はじ)きかえします」「してみると、そういう不時の侵入者に対して、平常の用意というものが要りますね――五六十人の敵ならば、有合わす得物(えもの)を取って、応急的に追っぱらいましょうけれど、千人万人の侵入者に対して素手(すで)というわけにはゆきますまい、先方もまた必ず素手でやって来るというわけでもありますまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...此間、ある書物を読んだら、ウエーバーと云ふ生理学者は自分の心臓(しんぞう)の鼓動を、増したり、減(へら)したり、随意に変化さしたと書いてあつたので、平生から鼓動を試験する癖(くせ)のある代助は、ためしに遣(や)つて見たくなつて、一日(いちじつ)に二三回位怖々(こわ/″\)ながら試(ため)してゐるうちに、何(ど)うやら、ウエーバーと同じ様になりさうなので、急に驚ろいて已めにした...
夏目漱石 「それから」
...我人民は横文を解するの知見を増して文明を進めたるものなり...
福沢諭吉 「帝室論」
...むしろ少し増したようでもあった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...それから後はさらに親しさを増したというようすで...
山本周五郎 「落ち梅記」
...日増しの魚や野菜を喰っている江戸ッ子たあ臓腑(はらわた)が違うんだ...
夢野久作 「近世快人伝」
...恐怖の要素は力を弥増していった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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