...チプリイの酒なんどを飮みたるにも増して旨かりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...それで細胞が分れてその数を増し...
石原純 「グレゴール・メンデル」
...ひもじさいや増して...
井上円了 「おばけの正体」
...しかしながら、見よ、私がかう言つてゐる間に、それを火に近づけると、殘つてゐた味は除き去られ、香りは散り失せ、色は移り變り、形體は毀され、大きさは増し、流動的となり、熱くなり、殆ど掴まれることができず、またいまは、打つても音を發しない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それに比例して子供らの興味も増して行った...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...いくらかでも人々の精神的の幸福を増し不幸を予防するように努めるだけは努めたいものである...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...いよいよ光を増しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...旅行の面白味が増して...
長塚節 「旅行に就いて」
...日昇って雪山は光輝を増し...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...年毎に激増してゆくスキーを楽しむ人...
中谷宇吉郎 「雪」
...烟の量は見る間に増して前なるは押され...
夏目漱石 「幻影の盾」
...前以つてそれだけの賃錢を増して約束する...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...彼のそばを通り過ぎていく荷物運搬人たちがいよいよ数を増していくのに押されて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...さらに興味が増したのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...感冒の猖獗日に増して」と必ず卦紙一二枚は時候見舞と「憚りながら拙宅一同も無事消光つかまつり居り候故偏へに御休心下され度候」といふ慇懃な御挨拶です...
牧野信一 「月あかり」
...匂いを増してきている...
正岡容 「寄席」
...上流の貿易額は年毎に増して行く相である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どんな史書を読むにも増して...
吉川英治 「随筆 新平家」
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