...喜劇「塵も積もれば山となる」のセリフから、「塵紙(ちりがみ)」といえば、些細なものや小さな金額のことを指す...
...「書斎にあやしげな塵紙が散らばっていた」というように、ほこりっぽい、乱雑なものや雑多なものを意味することもある...
...「嘆きの塵紙」という言葉で、人間の悲哀や哀しみをあらわす書物を指す...
...「塵紙になる」という言葉で、ほこりの中に消えてしまうように、手遅れになることを表す...
...「心の塵紙を払う」という言葉で、自分の心にたまっている怒りや憎しみを取り除くことを指す...
...彼女は袖から塵紙を出した...
犬田卯 「橋の上」
...」女の子は再び塵紙を丸めて...
犬田卯 「橋の上」
...興に乗ずれば塵紙(ちりがみ)にでも浅草紙にでも反古(ほご)の裏にでも竹の皮にでも折(おり)の蓋(ふた)にでも何にでも描いた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...お金は手拭に塵紙に著替などを取り揃へて風呂敷に包んだ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...塵紙(ちりがみ)を円めてそうっと包んで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...塵紙(ちりがみ)...
徳田秋声 「新世帯」
...まことにありきたりの塵紙(ちりがみ)ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塵紙か浅草紙があったら一枚貰いたいが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手習をした塵紙(ちりがみ)が二十枚ばかり重ねてあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「よっぽど心掛けの良い男ですね」「渡り仲間には珍しい男だ」「どれどれどんな物を持っているか」三尺の押入を開けると、上は夜の物、下は竹行李(たけごうり)が一つ、蓋(ふた)をあけると、中から着替えが二三枚と、新しい手拭と三尺と、塵紙が少々、それに小銭の少し入った財布と、紙の包みが一つあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手習をした塵紙(ちりがみ)が二十枚ばかり重ねてあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...枕元の塵紙の上には紫色に腫れたような桃の食いかけが果汁を滴たらせて置いてあった...
林芙美子 「帯広まで」
...塵紙(ちりがみ)にこまかく包んだ金を松田さんは私の帯の間に挾(はさ)んでくれている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...」塵紙にこまかく包んだ金を私の帯の間にはさもうとした...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...塵紙のなかにひねりこんだ...
火野葦平 「花と龍」
...服のポケットから皺くちゃの塵紙に鉛筆で書かれた遺書が発見された...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...塵紙(ちりがみ)...
山本周五郎 「青べか物語」
...ルージュの付いた塵紙(ちりがみ)を突込んだり...
山本周五郎 「季節のない街」
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