...信越の空が桔梗色に澄み渡る秋の日に...
石川欣一 「可愛い山」
...屋根の上には百合や萱草(かや)や桔梗が生えた...
石川啄木 「鳥影」
...其(そ)の風呂敷(ふろしき)の桔梗色(ききやういろ)なのを解(と)いたから...
泉鏡太郎 「艶書」
...桔梗(ききょう)...
谷譲次 「踊る地平線」
...まさか桔梗の方に分る筈はないから...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...札幌(さつぽろ)行の列車は、函館(はこだて)の雜沓をあとにして、桔梗、七飯(なゝえ)と次第に上つて行く...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...ようよう梗概が二三行しか書けない...
直木三十五 「死までを語る」
...その地点だけは、樹木といっては更にない一面の薄原で――薄原といっても薄だけが生えているというわけではなく、薄も、尾花も、苅萱(かるかや)も、萩も、桔梗も、藤袴も、女郎花(おみなえし)もあって、その下にはさまざまの虫が鳴いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...桔梗の紋が示している通り...
中里介山 「大菩薩峠」
...濃い桔梗色の天空を四方から押しせばめて――烈しい「お神立(かんだ)ち」がやってきた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...花梗は自然に下へ曲り...
林芙美子 「浮雲」
...どうした気の向き様か草香君と一緒に半年振り程に「桔梗」へ行つたのである...
平出修 「二黒の巳」
...桔梗河原の試合が終ったのであろう...
吉川英治 「剣難女難」
...桔梗河原でこっちの春日重蔵様の足を打(ぶ)ッ挫(くじ)いた...
吉川英治 「剣難女難」
...水色桔梗(ききょう)の九本旗は長竿(ながさお)を弓となすばかり...
吉川英治 「新書太閤記」
...時にはぜひ“前回までの梗概”というのがあってよいのだが...
吉川英治 「随筆 新平家」
...繭の中にこの晩春ほど、妻の桔梗が、良人(おっと)の眼に美しく見えていることはない...
吉川英治 「平の将門」
...桔梗の死骸を、水底に蹴落し、なお罪のない女童や傅(かしず)きの女房たちまで、部下の残虐な処置に委して、羽鳥へ引き揚げて行ったのだった...
吉川英治 「平の将門」
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