...外国にいて文(もん)なしでは心細いもんですよ」と例の塩辛声(しおからごえ)でややふきげんらしくいった...
有島武郎 「或る女」
...潮で(さ)び切った老船頭の幅の広い塩辛声(しおからごえ)が高くこう響く...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...物々しい塩辛声を潜めます...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...塩辛声の八と言う者が...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...手前(てめえ)が塩辛声を張り上げると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塩辛声の大年増と違って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...型のごとく塩辛声を振り絞っておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塩辛声ですが世辞の良い男でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恐ろしい塩辛声で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...声を揃えて――いらっしゃい――と来る」「お前の塩辛声じゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...吠えるな――調子つぱづれの塩辛声をそろへて俺様達の耳を掻き回すとは身の程知らぬガチヤ/\虫奴!」「やり切れねえから眠る振りをしてやつてゐたんだぞ...
牧野信一 「武者窓日記」
...私は弱くて貧乏でそして稀代の塩辛声であつたのか――そのやうなあきらめ心も湧かぬでもなかつたが...
牧野信一 「武者窓日記」
...強そうな朋輩たちがでろれん祭文のような鍛えた塩辛声でガチャ鉄から頭ごなしに怒鳴り付けられているのを見ると...
正岡容 「小説 圓朝」
...もちろんこれも塩辛声で...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...あの馴染深かつた故人の塩辛声が...
正岡容 「寄席風流」
...同時に剣戟映画の弁士の真似(それはあくどい上方流)をして塩辛声に咽喉(のど)を潰してしまったおかげで...
正岡容 「わが寄席青春録」
...それで台詞(せりふ)は持前の塩辛声...
山本笑月 「明治世相百話」
...」塩辛声の番頭を前にして...
横光利一 「旅愁」
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