...硝子の落ちたところを塞ぐために寸を合はせて切つた...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...却つて冷めたい刃(やいば)のやうな心持がひしと胸を塞ぐやうに集つて来るのをかれ等は感じた...
田山録弥 「浴室」
...手で口を塞ぐどころではなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず此に於て乎公は以為らく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...おれは自分で自分の息を塞ぐように...
豊島与志雄 「朝やけ」
...その第三の抜け道は塞ぐつもりで...
野村胡堂 「古銭の謎」
...女中の三人や五人の口を塞ぐのは何でもない――とこう言うのだか」「それは乱暴でございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...耳の穴を塞ぐより外に術(て)はない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...双生児(ふたご)宗次の女房は悪くないぜ」お品の口を塞ぐと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――口を塞ぐと胸を刺すと一緒でなければ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...北の方は窓を塞ぐほどの道具を並べて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...破れ窓を塞ぐためにマツチのレツテルらしい一メートル四方位の紙がぶらさげてある...
原民喜 「星のわななき」
...一様に開いた口を塞ぐことも出来ない為体(ていたらく)であつた――一同の面前には村長の義妹が立つてゐたのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ゾツとして耳を塞ぐに違ひないと同様に...
牧野信一 「歌へる日まで」
...駆ける/\心の行手を塞ぐことが出来なかつた...
牧野信一 「途上日記」
...我等の生(せい)の道のゆくてを遮り塞ぐものは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...一人蝋の栓を作りて塞ぐ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...郡(ひぐん)から淮南への往来を断(き)り塞ぐべく出発した...
吉川英治 「三国志」
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