...却つて神に往く道を塞ぐものとなるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...手で口を塞ぐどころではなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず此に於て乎公は以為らく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...呼吸を塞ぐ噴煙も...
豊島与志雄 「自由人」
...円頂丘が出来ると火口を塞ぐので...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...その第三の抜け道は塞ぐつもりで...
野村胡堂 「古銭の謎」
...――口を塞ぐと胸を刺すと一緒でなければ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曲者はこの女の口を塞ぐ気になったことは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...北の方は窓を塞ぐほどの道具を並べて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三「喉笛を切つて、す早く口を塞ぐ、――これは手輕に出來さうだがなか/\むづかしい、餘つ程力のあるものでなきや」「すると、下手人は、待たれた女ぢやありませんね」「女にも強いのがあり、男にも弱いのもあるよ、――それから、今朝死骸を見付けた時、行燈の有明が灯(つ)いてゐたかどうか、ちよいと訊いて來てくれないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もし冷酷が私から生を拒み息の根を塞ぐなら塞ぐで...
原民喜 「死について」
...一様に開いた口を塞ぐことも出来ない為体(ていたらく)であつた――一同の面前には村長の義妹が立つてゐたのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...些(ちっ)とは塞ぐも好(いい)のサ」「そう言えばそんなような者だが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ハツとして思はず口を塞ぐと乗り出した上体を後ろに退いた...
牧野信一 「月あかり」
...最後の一煉瓦で穴を塞ぐと子が泣いた...
南方熊楠 「人柱の話」
...一人蝋の栓を作りて塞ぐ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...備前の児島湾や土佐の浦の内のごとき海曲でも底からあせて行く傾きはあるがまだ口を塞ぐまでの砂が寄らぬ...
柳田國男 「地名の研究」
...郡(ひぐん)から淮南への往来を断(き)り塞ぐべく出発した...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??