...却つて神に往く道を塞ぐものとなるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...しかしお前は今あしこの穴を塞ぐ時にあんな大きな石をコロコロ転がしていたじゃないか...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...硝子の落ちたところを塞ぐために寸を合はせて切つた...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...却つて冷めたい刃(やいば)のやうな心持がひしと胸を塞ぐやうに集つて来るのをかれ等は感じた...
田山録弥 「浴室」
...呼吸を塞ぐ噴煙も...
豊島与志雄 「自由人」
...歩兵部隊の一部は退路を塞ぐために...
中村地平 「霧の蕃社」
...結晶を入れると同時に孔を塞ぐことは前にのべた通りである...
中谷宇吉郎 「雪」
...双生児(ふたご)宗次の女房は悪くないぜ」お品の口を塞ぐと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ごみばこを蹴返して路を塞ぐと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...北の方は窓を塞ぐほどの道具を並べて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三「喉笛を切つて、す早く口を塞ぐ、――これは手輕に出來さうだがなか/\むづかしい、餘つ程力のあるものでなきや」「すると、下手人は、待たれた女ぢやありませんね」「女にも強いのがあり、男にも弱いのもあるよ、――それから、今朝死骸を見付けた時、行燈の有明が灯(つ)いてゐたかどうか、ちよいと訊いて來てくれないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もし冷酷が私から生を拒み息の根を塞ぐなら塞ぐで...
原民喜 「死について」
...ハツとして思はず口を塞ぐと乗り出した上体を後ろに退いた...
牧野信一 「月あかり」
...入り口を塞ぐ形で車が数台駐めてあり...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...最後の一煉瓦で穴を塞ぐと子が泣いた...
南方熊楠 「人柱の話」
...我等の生(せい)の道のゆくてを遮り塞ぐものは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...知りたくとも耳を塞ぐ気持ちも良かった...
横光利一 「旅愁」
...爆破によってレイクが開けた何となく不安な感じがする過去への通路を塞ぐ用途にそのまま使ってしまった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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