...何物かが胸の中を塞ぐやうに感ぜられる...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...ゆくてを塞ぐ邪魔な石を蟾蜍(ひきがへる)はつて通る...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...分娩のために特に家を作りその中に入つて周圍を塗り塞ぐ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...硝子の落ちたところを塞ぐために寸を合はせて切つた...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...にんげんのめくられた皮膚をなめ旋風にはためく黒い驟雨(しゅうう)が同族をよぶ唇を塞ぐ列...
峠三吉 「原爆詩集」
...濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず此に於て乎公は以為らく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...結晶を入れると同時に孔を塞ぐことは前にのべた通りである...
中谷宇吉郎 「雪」
...用水堀へ落ちる口を塞ぐと...
野村胡堂 「古城の真昼」
...双生児(ふたご)宗次の女房は悪くないぜ」お品の口を塞ぐと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――口を塞ぐと胸を刺すと一緒でなければ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曲者はこの女の口を塞ぐ気になったことは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...北の方は窓を塞ぐほどの道具を並べて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戸口を半ば塞ぐような位置にプリムスの後部が見えた……湖水の分れ道で久美子が拾われた...
久生十蘭 「肌色の月」
...一様に開いた口を塞ぐことも出来ない為体(ていたらく)であつた――一同の面前には村長の義妹が立つてゐたのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ゾツとして耳を塞ぐに違ひないと同様に...
牧野信一 「歌へる日まで」
...我等の生(せい)の道のゆくてを遮り塞ぐものは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...爆破によってレイクが開けた何となく不安な感じがする過去への通路を塞ぐ用途にそのまま使ってしまった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...一切の街道を充ち塞ぐほどに群をなして遙々と東方の世界へ押し寄せて行く...
和辻哲郎 「鎖国」
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