...水牛の塞ぎたる口の外...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...拭ひもあへで眼を塞ぎつ...
泉鏡花 「紫陽花」
...荊棘路を塞ぎたる原野に對て...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...そうして突然右手で両眼を塞ぎ頭を垂れて嗚咽しだしたのである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...構内をあふれて門前の道路を塞ぎだした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...金融の道を塞ぎ食べるものを奪ひ...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...それはどんなものでしたろうか? もし彼が全世界を塞ぎあるいは私の穴から私を煙り出しまた明るみに私の鼻が出た瞬間に私を殺すことが出来たらどんなものでしょうかね? 全世界に殺害が行われたらどんな風でしたかな? 世界はこれ等のことを忘れています...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...それにては西人の口を塞ぎ難く候...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...口塞ぎというやつを――なあに...
中里介山 「大菩薩峠」
...掘ざれば家の用路を塞ぎ人家を埋(うずめ)て人の出(いず)べき処もなく...
中谷宇吉郎 「雪」
...その前に龕灯返(がんどうがえ)しの仕掛けを塞ぎゃしませんか」ガラッ八はそっと袖を引きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八」平次はその口を塞ぎました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...長持に入れて口を塞ぎ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...床を塞ぎ疊を敷いてから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(金五郎の退路を塞ぎ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...近世、堤防を設けて、潮水を塞ぎ、数町の田圃を開懇せり...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「むだなことを考げえるんじゃねえ」彼は机にしがみついて頭を振る、「そんなことに気をとられると出世のさまたげだぞ」そして他の水夫やエンジさんの騒ぎから身を護(まも)るように、両手で耳を塞ぎ、口の中で低く、本を音読するのであった、「――その構造のAは、原則として、スチイタアと、ロオタアの二部分に分れ、スチイタアの主躰は汽筒であって……」お兼はもう助なあこには眼もくれなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...塞(ふさ)ごうたって塞ぎ切れるもんじゃねえ」三好が振返って冷笑した...
夢野久作 「オンチ」
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