...茶碗から水をすくって眼のふちに塗る...
有島武郎 「ドモ又の死」
...その上に木匙でバタを塗るのでなく山盛一ぱいのせてくれた――最後にパイナップルを...
石川欣一 「比島投降記」
...ゴム糊(のり)を塗る...
海野十三 「柿色の紙風船」
...狸の火傷にれいの唐辛子(たうがらし)をねつたものをこつてりと塗る...
太宰治 「お伽草紙」
...わざと調子の弱い色の砂壁を塗る...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...大急ぎで石鹸を塗る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...首を吊られた死体に瀝青を塗るとは!けれどもそれはまだ多少理屈に合う...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...傷を乱切して土やゴミを塗るのは(痛みが減るかどうかは別として)入れ墨になる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...私は紅が欲しかったんだ」尼は投げ出した「百唇の譜」を拾って流るる千代之助の血潮を唇に塗ると...
野村胡堂 「百唇の譜」
...空は子供が絵に塗る青のようなすき透った青さになり...
久生十蘭 「春の山」
...コールタールを塗ると...
火野葦平 「花と龍」
...煎消して小児の頭瘡白禿(しらくも)に塗ると『本草』に見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...田辺近村で今も蝮に咬まれた所へ柿また柿の渋汁を塗る...
南方熊楠 「十二支考」
...続いて膠(にかわ)を塗る事...
柳宗悦 「樺細工の道」
...死にかけると青い粉を顔に塗るなど...
夢野久作 「能とは何か」
...アイヌが矢尻に塗るブシという毒薬から採った薬です...
夢野久作 「冥土行進曲」
...我が凭る椅子の脚にも手を伸べて金(きん)を塗る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...泥を塗る事になるぞよ』『はい』『――と...
吉川英治 「山浦清麿」
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