...茶碗から水をすくって眼のふちに塗る...
有島武郎 「ドモ又の死」
...剃りあとにメンソレータムを塗ることさえ忘れなかった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...顔に塗るには、その薬は少し強すぎます...
太宰治 「お伽草紙」
...洋画家で絵絹へ油絵具を塗る試みをあえてする人...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...一書には鐘を鋳た後に羊の血をもってその裂罅(れっか)に塗るという意味に使われているそうである...
寺田寅彦 「鐘に釁る」
...あの時分はアンモニア水を塗るというような事は誰も知らなかったのである...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...僕の顔に泥を塗るというものだ...
豊島与志雄 「死因の疑問」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...羊の血をもって鐘の裂罅に塗るという説もあった...
中谷宇吉郎 「露伴先生と科学」
...傷を乱切して土やゴミを塗るのは(痛みが減るかどうかは別として)入れ墨になる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...顏へ煤(すゝ)を塗る手は古いが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...バタだけでいいんです」「どうなさるの」「本に塗るんです」ママはなにかいいかけたが...
久生十蘭 「だいこん」
...豕(ぶた)の脂など塗るを地方の人が笑うと...
南方熊楠 「十二支考」
...ケーテが若い美術家たちと「コムポニール倶楽部」をこしらえたのもこのミュンヘン修学時代であるし、自分の芸術的表現はスケッチや銅版画に最もよく発揮されることを自覚して、塗ること、即ち油絵具の美しく派手な効果を狙うことは、自分の本来の領域でないという確信を得たのも同じ時代のことである...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...続いて膠(にかわ)を塗る事...
柳宗悦 「樺細工の道」
...彼の塗る鞘(さや)をそろり鞘(ざや)などと申すところから...
吉川英治 「新書太閤記」
...あらゆる嘘を飛ばして中傷の泥を塗るのであった...
吉川英治 「親鸞」
...兄弟たちの頭へポマードを塗ることだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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