...鳥の塒(ねぐら)に歸るが如かりしのみ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...鳥には塒(ねぐら)...
太宰治 「駈込み訴え」
...そして塒(ねぐら)に急ぐらしい数羽の鴉(からす)が夕焼けのした空を飛んで行った後には...
橘外男 「逗子物語」
...今晩これからの塒(ねぐら)の心配でしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...一旦(たん)塒(とや)に就(つ)いた鷄(とり)が餌料(ゑさ)を見(み)てはみんな籃(かご)からばさ/\と飛(と)びおりてこツこツと鳴(な)きながら爪(つめ)で掻(か)つ拂(ぱ)き/\爭(あらそ)うて啄(つゝ)いた...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は態(わざ)と卯平(うへい)へ見(み)せつける樣(やう)に其(そ)の夜(よ)塒(とや)に就(つ)いた時(とき)其(そ)の鷄(とり)を籠(かご)に伏(ふ)せて...
長塚節 「土」
...後(あと)ぢや欲(ほ)しく成(な)るやうな物(もの)でも出(だ)す料簡(れうけん)にもなるもんだかんなあ」おつたは斯(か)ういひながら先刻(さつき)から(とり)の塒(とや)の下(した)に在(あ)る二俵(へう)の俵(たわら)へ目(め)を注(そゝ)いで居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...塒(ねぐら)を追われて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...これから塒(ねぐら)へ歸る積りかえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これから塒(ねぐら)へ帰(けえ)る積りかえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塒(ねぐら)にゐるのをそつと捉へて柔(や)んはりと訊くんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...杜(やしろ)を今夜は塒(ねぐら)ときめ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...それは我々は狐や鳥になる外は容易に塒の見つかるものではないと云ふ事實である...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...爾来数ヶ月余りにして前掲のごとく多年を住馴れた私共夫婦の塒は焼かれた...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...鶏が塒(ねぐら)に入らず梁の上に上がるので...
武者金吉 「地震なまず」
...「青柳」の歌われたころはもう塒(ねぐら)に帰っていた鶯(うぐいす)も驚くほど派手(はで)なものになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...達者な雁は皆塒(ねぐら)を変えてしまった...
森鴎外 「雁」
...そのどれなと選ぶがよい」沢庵はいいすてて元の塒(ねぐら)へはいりかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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