...塒(ねぐら)を奥山へ出たと思いねえ...
泉鏡花 「婦系図」
...鳥には塒(ねぐら)...
太宰治 「駈込み訴え」
...気味悪く人を呼ぶ船饅頭(ふなまんじゅう)の声を塒(ねぐら)定めぬ水禽(みずとり)の鳴音(なくね)かと怪しみつつ新大橋(しんおおはし)をも後(あと)にすると...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...傾きやすき冬日の庭に塒(ねぐら)を急ぐ小禽(ことり)の声を聞きつつ梔子の実を摘(つ)み...
永井荷風 「十日の菊」
...塒(ねぐら)から飛立つ小鳥の羽音にも例(たと)えよう...
永井荷風 「曇天」
...塒(ねぐら)につかせてやるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...其(そ)れは古(ふる)い創痍(さうい)の穴(あな)に投(とう)ぜられるにしても彼(かれ)は土間(どま)の鷄(にはとり)の塒(とや)の下(した)に三人(にん)が安心(あんしん)して居(ゐ)るだけの食料(しよくれう)を求(もと)めて置(お)くことが出來(でき)る樣(やう)に成(な)つた...
長塚節 「土」
...これではまるで北風が吹き込むための塒(ねぐら)です……諸君は既にお分りでせう...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...塒(ねぐら)へ帰れば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あたかも移住民の一列のように続いて彼らの塒(ねぐら)からサロンへとおもむいた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...さても塒をしらぬ身は旅烏(たびがらす)にも劣りつべく...
一葉 「暗夜」
...玉を連ねたやうに夥しく鴉の塒する黒い森や...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...それは我々は狐や鳥になる外は容易に塒の見つかるものではないと云ふ事實である...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...私も今宵の塒(ねぐら)を捜さねばならない...
松濤明 「春の遠山入り」
...11100鳥だって塒(ねぐら)は知っていますから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...鶏(にわとり)の塒(ねぐら)にありしが...
森鴎外 「みちの記」
...塒(ねぐら)もないので...
吉川英治 「新・水滸伝」
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