...巧みに取り繕ってあるのです」するとベエコンは「そのような枝葉末節は」と冷淡にいった「場違いの議論であり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...やはりこの場違いの雰囲気に...
外村繁 「澪標」
...どうしたって場違いよ...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...なんだか場違いなのだ...
豊島与志雄 「変る」
...……あいつは場違いだ……場違いだから、人に勝手な真似をさした……場違いだから、怒れなかった……怒る気もない……こいつは、ちとおかしい……場違いとは、在るべきところに居ないということか……そんなら、なぜはいってくるんだ……何かがある……場違いにも何かがある……場違い、場違い……だが、しっかりした足つきで、のっそり出て行きやがる……強い足だ、強い歯だ……そうだ、馬革の靴だ……見ろ、馬革の頑丈な靴だ……...
豊島与志雄 「変る」
...やっぱり場違いの江戸っ子だろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分にとって場違いであるとは感じながらも...
中島敦 「悟浄出世」
...自分の好かない場違いの人の涙を見ている事が辛らくなったので...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...場違いの血を交ぜずに幾代も配合された純血族(サラブレッド)の末に...
久生十蘭 「魔都」
...然しだ、サラッと揚がってる天ぷら、なんてものは、江戸っ子に言わせりゃあ、場違いなんだね...
古川緑波 「下司味礼讃」
...ぎこちなく立ち尽くす様子は、場違いで、周囲の豪華さに畏(おそ)れ多いかのようだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...ライフル銃が妙に場違いなのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...場違いだとか」前ジョージ卿を見れば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...師匠菊之丞の得意は勿論(もちろん)、最初は、――何しろ上方の、それも緞帳(どんちょう)から成り上った器用役者、あざとくって、けれん沢山で見ちゃあいられねえ――とか、――ま、見たところは、美しいですが、とんと場違いで、近海の鯛(たい)に馴れた舌には、ちと頂けませんな...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...自分が場違いだと悟っているらしく...
山本周五郎 「ちゃん」
...二人とも明白に場違いものであつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...場違いのステテコだ……てんで船中の大評判になったんだそうで……おまけに二人とも……大変だ大変だ……とか何とか変な譫語(うわごと)を並べたもんですから...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...孤塁の兵にはなにか場違いな平和の歌の文句みたいに聞えたのかもしれなかった...
吉川英治 「私本太平記」
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