...その過分な報償に報ゆるべく益私から遠ざかって...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...御恩に報ゆることあるべし...
巌谷小波 「こがね丸」
...恩を仇(あだ)で報ゆるに等しいYの不埒(ふらち)をさえも寛容して...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...汝なお彼に報ゆるの時をも機(おり)をも有せり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...それらの人々の労に報ゆるとともに...
大杉栄 「獄中消息」
...先生の高恩に報ゆることが出来ぬから自分は故郷に帰って農夫の妻になって田舎(いなか)に埋れて了(しま)おうということを涙交りに書いた時...
田山花袋 「蒲団」
...直ちに「かばの舞踊会」を開催してこれに報ゆるといったような現象の流行した国もあったようである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...愚弄に報ゆるに愚弄をもってし...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...既に藩許を得るも未(いま)だ旅券を得ず、彼毫(ごう)も遅疑(ちぎ)せず、曰く、「一諾(いちだく)山よりも重し、俸禄捨つべし、士籍擲(なげう)つべし、国に報ゆるの業、何ぞ必らずしも区々常規の中に齷齪(あくさく)するのみならんや」...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その結果は 調べたところ万事吉報ゆえ一日も早く話をお進めなさい というのと...
中勘助 「結婚」
...言うまでも無い母の怨みを報ゆる為...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...これを御国恩に報ゆると言う...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...見物の同情に報ゆるやうにニヤリと笑つた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...爾後たゞ自らの力を尽し得る限りこの任に当つて皆様の御厚情の深い声援に報ゆる決心です...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...この家を出てまた報ゆるの時なきをかこち...
宮崎湖処子 「空屋」
...天が善人に報ゆる仕方は如何なるものか...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...三代(みよ)の帝と国民(くにたみ)に報ゆる心澄み徹る時代の先駆...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...公孫康へ報ゆるに襄平侯(じょうへいこう)左将軍の印を以てした...
吉川英治 「三国志」
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