...哀蝉の秋に先だちて秋を報ずるが如く...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...まずこんなことを報ずるよりほかに事件らしい事件を持ち合わさない僕のことだから...
有島武郎 「片信」
...この二氏の内の意見についての僕の考えを兄に報ずるに先立って...
有島武郎 「片信」
...但し主として秋水幸徳傳次郎が相州湯ヶ原の温泉宿より拘引せられたるを報ずるのみにして...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...蘭夷の報ずるところを聞けば則ち曰く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...其状恰も敵國來襲を報ずる警戒の如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...やはり黒板に「故郷に入學を報ずる文」といふやうな題が出て私は一行も書く氣になれず...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...学問に専心し国に報ずるのが私の使命であると考え...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...私は夜の九時を報ずる遠い大時計の音を幽かに聴き入りつゝ...
松永延造 「ラ氏の笛」
...雄鶏を雌と隔離して一生交会せしめなんだら果して正しく時を報ずるものにや...
南方熊楠 「十二支考」
...これは丸山に徙(うつ)つたことを報ずる書で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...並河(なみかは)総次郎さんがわたくしに黄檗の錦橋碑の事を報ずる文であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...二月になってから苦戦を報ずるばかりだった島原からは...
山本周五郎 「日本婦道記」
...外電報ずるところの愛蘭(アイルランド)の独立に関する英米関係の悪化に影響せられて好転し...
夢野久作 「暗黒公使」
...今云った連中にこの遺恨を報ずる事が出来たとすれば...
夢野久作 「爆弾太平記」
...現在の日本の如くその國家に報ずるの念慮...
吉川英治 「折々の記」
...恩を報ずるに一人に限らず一切衆生をひとしく父母のごとくしなくてはならない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...恩を報ずること一人に限らず」というごときそれである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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