...報いられるところ少し...
太宰治 「碧眼托鉢」
...しかも物質的に報いられる所は甚(はなは)だ薄(うす)く給料等も時々の手当てに過ぎず煙草銭(たばこせん)にも窮(きゅう)することがあり衣類は盆暮(ぼんく)れに仕着せを貰うだけであった師匠の代稽古はするけれども特別の地位は認められず門弟や女中共は彼を「佐助どん」と呼ぶように命ぜられ出稽古の供をする時は玄関先で待たされた...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...善光寺の地獄めぐりにも似た彼の辛抱強い努力が漸く報いられる機会に恵まれたのは...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...恩に報いられるのだ...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...社会から疎遠感を以て報いられるに止まるだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...しかし報いられることはまれだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わしの志は報いられるのだ...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...しかも報いられるよりも犠牲を要求される性質の...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...報いられる事薄かつた明治時代の文人の中でも...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...二九時間性を限界より遠ざけようとする努力は歡喜と慰安とをもつて報いられるであらうが...
波多野精一 「時と永遠」
...その努力は果して報いられるであらうか...
波多野精一 「時と永遠」
...簡單に幻滅をもつて報いられるであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...いくらか自分自身に報いられる結果になった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...何の栄誉と尊敬とが報いられる...
平出修 「逆徒」
...そして努力はつねに報いられるのである...
三木清 「如何に読書すべきか」
...いつか報いられるかどうか...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...財宝でもって報いられるではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...言葉はただ言葉によって報いられるだけで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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