...山中に迷ふ者を正路に導くことは八錢の「八雲」を以つて報いらる可き好意ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...多小は報いられた感がないでもない...
心猿 「九月朔日」
...もともと仕事に無理をして来て自分の体を劬ってやらなかった報いだと諦めたが...
上村松園 「健康と仕事」
...その報いとして餓死する...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...そしてとうとう彼の忍耐は報いられた...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...ひとりずつ順々に隠し芸をして夜を更(ふか)しいよいよ翌朝になってやっとおしまいのひとりが二枚の皿の手品をやって皆の泥酔と熟睡の眼をごまかし或る一隅からのぱちぱちという喝采(かっさい)でもって報いられ...
太宰治 「ロマネスク」
...しかもあんなにも報いられぬ愛情を寄せてくれた男を...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...それは自然科学自身の損失として報いられて来る...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...君にお報いできなかったが...
直木三十五 「南国太平記」
...将来の百倍の報いをあてにして施したのだ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ひそかにかの地にあって何事か漢に報いんと期してのことではあるまいか...
中島敦 「李陵」
...不義の恋に対して天が如何なる方法を以て報いるか...
浜尾四郎 「正義」
...「報いが来たのだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...だからあたしの幸運は何か途轍もない破滅によって報いを受けるのではないかというあたしの予感に名前をつけて下さらないかしら」「子供だね」ウージェーヌが言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...受けた報いは何千倍もひどいもので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...何かしら自分の生涯を賭して報いられてくるような...
室生犀星 「幼年時代」
...そしてその凝視の不足は直ちに表現の力弱さとして私に報いて来るのである...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...しかし幸いにも信長の報いるところは非常に寛大であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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