...彼れは一足々々にこたへる痛さを堪える為めに全精力を集中させたように物凄い上づつた眼を据えてソロ/\と歩き出しました...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...腹痛でも堪えるような顔をして動かなくなった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ひょっとしたならばこの国を持ち堪えることができるかも知れぬが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それを一生懸命に堪えると...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...先生と言って尊敬するに堪えるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...充分複雑な仕事に堪えるといふ自信があつた...
夏目漱石 「それから」
...すくなくとも朗吟に堪える音律があり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...この堪えるといふことは...
牧野信一 「蔭ひなた」
...それは未だ自分にさういふ折々の途方もない哀しさや忙しさに堪えるほどの胸が不足してゐるのだと思ふのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...堪える丈堪えたのだと云う自己に対する承認とともに万事を放擲した心境が...
宮本百合子 「有島武郎の死によせて」
...その恐怖に堪える精神力は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...戦場で傷の痛みに堪えるように床の上でも病苦に堪えるであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...肉体がこれを受け入れるのに堪えるようになって始めて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしの肉体は落ちついた活動には堪えるけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...日常生活のいろいろの出来事に勇ましく堪えるように鍛えられている者は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...弱きものは日々の器たるに堪えることが出来ぬ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...貯蔵に堪えるものを作ることができるのである...
柳田國男 「食料名彙」
...彼らは黙って静かにその苦しみに堪える...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??