...登志子の興奮した荒く波立っている心に小父さんの小言は堪えきれない程腹立たしいものだった...
伊藤野枝 「わがまま」
...この娘の皮肉の折檻(せっかん)に堪えきれないで...
岩野泡鳴 「耽溺」
...私は堪えきれない場合にはよく酒を呷ったものである(今でもそういう悪癖がないとはいいきれないが)...
種田山頭火 「白い花」
...今まで冬眠に入っていた情熱が一時に呼び覚(さ)まされて来るのを感じた――それに堪えきれない寂しさが...
徳田秋声 「仮装人物」
...私は屹度堪えきれないでしょう...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...そのたくさんの視線に私は堪えきれないのだ...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...悩みに堪えきれないでいるその勇気のない男にたいして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それでも堪えきれない時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほとほとその悩みに堪えきれないほどの重荷を成しているのも事実です...
中里介山 「大菩薩峠」
...堪えきれないことが沢山あった...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...とても堪えきれない位...
原民喜 「火の唇」
...堪えきれない苦しみを背負わされずにもすんだのでしょう...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...恐怖の刺激に堪えきれないで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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